1 1.はじめに 1-1.研究の背景 中心市街地にいかに人を呼び込むかが課題である。これに対応するまちづくりの活動として、長時間を要する市街地開発や道路空間再編などの施策に加えて、小規模・短期間の社会実験やイベント実施などの小さな実践も盛んに行われている。 まちづくりを進める上では、長期的な方向性を検討するための評価とともに、小さな実践を適時に評価する手法と、関係者が納得できる指標が必要である。 また、2020年に全世界に猛威を振るった新型コロナウィルス感染症は、中心市街地の人出にも大きな影響を及ぼした。ウィズコロナやアフターコロナにおける中心市街地のあり方を考えるうえでも、コロナ禍による人出への影響を把握することは重要である。 1-2.研究の目的 歩行者数や商業販売額、用途別建物配置、市街地開発等の長期的な変動の関係を分析し、市街地開発等のまちづくり活動を評価するための分析手法の妥当性や有用性を明らかにする。 なお、新型コロナウィルス感染症の拡大により、豊田市中心市街地における小さな実践等のまちづくり活動が軒並み中止となったことから、小さな実践等のまちづくり活動の評価ではなく、新型コロナウィルス感染症の影響評価を行う。
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