リアルタイム情報に基づく平面交差点信号制御システム最適化に関する研究
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23 セクション3に二つのモデルのサイクル長最大値、青信号の最大値と最小値は設定する必要がある。①「改訂 平面交差の計画と設計 応用編」(1989)、②「平面交差の計画と設計基礎編―計画・設計・交通信号制御の手引」(2018)と③ HCM2010の推奨値を参照して決定する。①には、「車両用青表示時間では主交通(多くの場合は直進交通)に対しては15秒以上、従交通(右折専用現示など)に対しては5秒以上とすることが必要である。」(その本より新たに出版した本は最小青時間の関係議論がない)②には、(公財)日本道路交通情報センターで公開された信号制御情報のうち、各県の一部サンプル交通応答制御交差点における160、180秒超といった長い最大サイクル長は少数である。遅れを短縮すると利用者の精神的なイライラなどの心理的影響を減少するため、「現実にはサイクルは最大120秒程度とするのが望ましい」。③には、一つ右折現示を設置する幹線道路にディフォルトサイクル長は120秒である。また、右折に適用する最大青時間は15~30秒となる。交差する交通量少ない進行方向における最大青時間は20~40秒で、交通量多い進行方向の最大青時間は30~60秒を推奨される。最後、最小の青時間の範囲は4~15秒で、短い時間は転向の進行方向と交通量が少ない直進交通に適用する。上記の推奨値によって本研究の最大サイクル長、最大青時間と最小青時間は表5-3に従って設定する。 表5-3 各限定値の設定 サイクル長 現示1 現示2 現示3 最大値 最大値 最小値 最大値 最小値 最大値 最小値 120 60 15 30 5 50 15 5.3 シミュレーション結果 最適化計算結果1、2、3をシミュレーションに設定し、各結果を10回に実行した。2時間(7200秒)の交通需要を生成し、シミュレーションに全部の交通需要がトリップを完成する所要時間、車両平均遅延時間、車両平均待ち時間(車両完全静止時間)を評価指標として計算した。最終評価用のシミュレーション結果は10回の平均値である。変化率の計算は、開発した二つモデルと伝統な信号制御計算方法の結果を比較するために、後者をベースとする。 伝統な信号制御計算方法の結果は任意の指標の値は最大となる。シミュレーション所要時間から見ると、全部のモデルは渋滞を引き起こす。初期状態で、道路に存在する車

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