4 表 2-1 Whimサービス内容・利用者の比率 w コンサルティング会社のRanboll社は、MaaS Global社より委託を受けて、Whimの2018年の1年間の利用状況を分析し、いくつかの示唆を導出した報告書を発行している2。同報告書で提示さている示唆について図 2-2に示す。同報告書によると、「MaaS利用者は平均的なヘルシンキ市民より公共交通を利用する」「MaaS利用者はマルチモーダルである」「MaaS利用者はファーストマイル・ラストマイルでシェアサイクル・タクシーの利用率が高い」など、MaaSの導入によって公共交通を中心とする交通サービスの利用が増加していることが確認できる。 Whim利用者と平均的なヘルシンキ市民の交通手段分担率を表 2-2に示す。Whim利用者は公共交通の割合が高く、自転車+徒歩の割合が低い。もともとヘルシンキの自動車の交通手段分担率は低く、「自動車」から「公共交通」に移行したのではなく、従来「自転車+徒歩」で移動していた層が、「公共交通」をより多く使うようになったと考えられる。 2 Whimpact, Ranboll, 2019 サービスWhim to goWhim urbanWhim unlimited月額料金(2018年)0 €49 €499 €内容・利用の都度支払い・アプリで市内の公共交通、タクシー、レンタカーのチケットを購入可能・市内の公共交通乗り放題・タクシー利用 5km以内は最大で10€・レンタカー利用 一日49€・シェアサイクル 30分以内使い放題・市内の公共交通乗り放題・タクシー利用 5km以内は乗り放題・レンタカー利用 使い放題・シェアサイクル 30分以内使い放題利用者の比率(2018年)8~9割1~2割利用者を限定して運用
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