36 表 7-2 収益シミュレーションに関する主な意見 交通事業者 主な意見 鉄道A社 ‣ 収益が年間9億円程度では、新規のシステム投資等の費用が賄えない可能性が高く、収益としては厳しい ‣ 既存の鉄道事業全体の収益規模と比較すると、MaaS事業の収益規模は小さく、鉄道以外のサービス事業(小売等)とも連携し、他のサービス事業でも収益が向上するというシナリオが必要なのではないかと考える バスA社 ‣ 収益が年間9億円程度では、新規のシステム投資等の費用が賄えない可能性が高く、収益としては厳しい タクシーA社 ‣ 現状、タクシーで5km移動すると料金は約2,000円であり、タクシーを5km以内で月4回まで使えるという条件で、バス・電車等もあわせて月額8,000円は収益としては厳しい ‣ 現状より利用者が増加した場合、電車やバスは、現状運行している車両を使える可能性があるが、タクシーは新たに車両・ドライバーを確保する必要があり、追加費用が必要である タクシーB社 ‣ 現状のタクシー台数を増加させない前提であれば、収益が年間9億円程度というのは悪くない水準である (3)MaaS導入にあたっての課題に関して MaaS導入にあたっての課題に関して、事業者毎の収益按分の仕組み、決済方法、税法上の扱い、料金制度の見直し等の課題の指摘があった。交通事業者の主な意見について表 7-3に示す。 表 7-3 MaaS導入にあたっての課題に関する主な意見 交通事業者 主な意見 鉄道A社 ‣ 事業者毎の収益按分の仕組みが課題である ‣ MaaSの決済方法がICカード以外(QRコード、顔認証など)になると新規投資が必要になる バスA社 ‣ MaaS定額制を通勤利用する場合、会社より支給される通勤費の所得税免除が受けられるか等、税法上の扱いも整理する必要がある タクシーA社 ‣ MaaS定額制は現行のタクシーの料金制度では対応できないため、制度の見直しが必要である タクシーB社 ‣ MaaS定額制は現行のタクシーの料金制度では対応できないため、制度の見直しが必要である
元のページ ../index.html#40