豊田市におけるMaaS導入可能性に関する研究
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30 (4)カーシェアリングの利用意向に関する調査結果 前述の通り、豊田市の特徴として超小型モビリティのカーシェアリング”Ha:mo”が事業展開されており、本調査においてもサービスの中にカーシェアリングを組み込んだプランの利用意向が高いことが確認された。ここではカーシェアリングの利用意向に関する調査結果について紹介する。 超小型モビリティのカーシェアリングは公共交通と連携して出発地⇔駅のファーストマイル、駅⇔目的地のラストマイルの移動手段として期待されている。従って、その利便性を高めるには、出発地である自宅付近や目的地付近にカーシェアリングのステーションがあることが必須である。自宅付近・目的地付近に平均的に立地している施設の候補として、コンビニエンスストア(以下、コンビニ)やスーパーマーケット(以下、スーパー)が考えられる。ここでは豊田市内のコンビニ・スーパーにカーシェアリングのステーションを設置することを想定し、豊田市民のカーシェアリングの利用意向を確認する。 最寄りのコンビニ・スーパーまでの徒歩での所要時間を図 5-19に示す。徒歩5分未満が31.9%となっており、自宅から比較的短距離にコンビニ・スーパーがある人が一定数いることがわかる。最寄りのコンビニやスーパーマーケットにカーシェアリングのステーションがあった場合に、駅から自宅付近までの交通手段等として、カーシェアリングを利用したいと思うか調査した結果を図 5-20に示す。5.7%が「とても利用したい」と回答している。この割合を豊田市全体の運転免許保有人口(306,018人)5にかけて豊田市全体で「とても利用したい」と考える人口を推定すると、17,443人となる。Ha:mo個人会員数(2017年9月時点)は約4,300人6であるため、ステーション整備を推進した場合に、利用者が増加する余地があると推察される。また、自宅からカーシェアリングのステーションまでの距離がどの程度であれば、カーシェアリングを利用したいと思うか調査した結果を図 5-21に示す。徒歩5分未満の割合が約半数を占め、カーシェアリングの利用意向を高めるには利用者の自宅付近にステーションを整備する必要があることがわかる。 5 愛知県の運転免許人口(住所別・年齢別), 愛知県警察, https://www.pref.aichi.jp/police/menkyo/tetsuzuki/jinkou/ 6 交通まちづくり行動計画(2016~2020)主な事業の取組状況, 豊田市, https://www.city.toyota.aichi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/509/2901/2901_02.pdf

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