豊田市におけるMaaS導入可能性に関する研究
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11 3.豊田市の交通課題との関連 3-1.豊田市の交通状況 豊田市は愛知県のほぼ中央に位置し、918.32km2の広大な面積を持つ。人口は約42万人の中核市である。製造品出荷額は全国の市町村で第1位の約14兆円4で、自動車産業を中心に製造業が盛んな「クルマのまち」「ものづくりのまち」として知られている。 東京・中京都市圏と比較した豊田市の交通手段分担率を図 3-1に示す。豊田市は東京都市圏はもちろん、中京都市圏と比較しても自動車の交通手段分担率が高く、約73%を占めている。一方、鉄道・バス等の公共交通の交通手段分担率は合わせて5.8%であり、低い水準である。 出典:東京都市圏PT調査、中京都市圏PT調査 図 3-1 交通手段分担率の比較 一方で、特に豊田市中心部においては、ある程度公共交通が整備されている。豊田市内には鉄道駅が26駅ある。バスは基幹バス(幹線)と地域バス(支線)で構成されており、基幹バスは市営のおいでんバス12路線と名鉄バス8路線が運行している。鉄道の利用者数は約6.2万人/日、バスの利用者数は約1.3万人/日である。豊田市の公共交通ネットワークについて図 3-2に示す。更に、豊田市では全国に先駆けて超小型モビリティのシェアリングサービス“Ha:mo”が事業展開されている。公共交通と連携し、ライトワンマイルの移動手段としての活用を狙ったものである。Ha:moの仕組みについて図 3-3に示す。ステーション数は約60ヶ所、会員数は約5千人である(2018年時点)。但し、アクティブユーザーはまだ少なく、現時点で豊田市民に十分に活用されているとは言い難い状況である。 4 豊田市統計書(平成29年版), 豊田市, 2019 5.210.830.10.61.22.672.961.429.27.11116.213.614.421.80.61.200%20%40%60%80%100%豊田市中京都市圏東京都市圏鉄道バス自動車二輪車徒歩不明

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