9 出典:前橋MaaSアプリHP 図 2-6 前橋MaaS デマンドバス検索画面 (4)地方郊外・過疎地型:定額タクシー(島根県大田市ほか) 過疎地型の事例として、島根県大田市の定額タクシー実証実験を紹介する。少子高齢化で過疎化が進行している大田市では、公共交通機関の衰退という交通課題を抱えている。高齢者などの移動手段が不足しているだけでなく、市内の鉄道や路線バスは運行本数が少なく、病院やショッピングモールに行こうと思っても行先や時刻が合わないなど、利用者の移動ニーズが現行の交通サービスと合っていない。そこで、日常生活における移動の確保策として、人口500人程度の井田地区を対象として、2019年11月に定額タクシーの実証実験が始まった。平日の日中(8:30~16:30)であれば、月額3,300円でタクシーが定額乗り放題となっている。 (5)観光地型:伊豆半島Izuko(東急電鉄、JR東日本ほか) 観光地型の事例として、伊豆半島で実証実験が行われている“Izuko”の事例を紹介する。伊豆半島は観光客の約8割が自家用車を利用して観光しており、公共交通を利用した周遊促進が交通事業者含めた地元経済にとっての課題になっている。この課題に対応するため、東急電鉄、JR東日本などが中心となり、空港や駅から目的地(観光地、宿泊地)までの公共交通やレンタサイクル等をスマホで予約・決済できるMaaSアプリ”Izuko“の実証実験が行われている。2日間伊豆半島の指定された区間の公共交通が乗り放題になるデジタルフリーパス(3,700円~4,300円)も用意されている。2019年4月から6月までのPHASE①では、23,231件がダウンロードされている。一方、デジタルチケットの購入数は1,045枚と伸び悩んでいる。東急らは、ダウンロードの手間も含めたアプリの操作性、サービスエリアの限定性、商品の幅などが課題と考え、2019年12月~2020年3月のPHASE②ではアプリを
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