無信号横断歩道での安全に関する基礎研究~歩行者保護に資するソフト施策の視点から~
17/44

-13- 3-2 無信号横断歩道での安全施策 横断歩道での安全対策としては、信号機の設置が最も効果的であると考えられるが、交通管理者にとって設置や維持管理の費用負担に加えて、交通円滑化の観点から設置が制限されることもあり、安易に実施することはできない対策と言える。比較的低廉な対策として、カラー舗装による注意喚起や路面標示が施されるケースが多々見られる。近年、新たな対策として、簡易なセンサーにより横断歩道を照らし出す仕組みの導入も見られる。また、幅員が比較的広い補助幹線道路以上の区間では、車道中央に歩行者が滞在する安全島を設置することで、歩行者に2段階で横断させるような施設整備の例も見られる。 このように、無信号横断歩道におけるハード対策は具体的に取り組まれているが、ソフト的な対策のうち啓発施策として「無信号横断歩道での歩行者保護」を主題とした取り組みはこれまでにあまり例が無く、豊田市が取り組みを開始した「歩行者保護モデルカー活動」の効果は注目に値する。

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る