市街地での規制速度遵守を促す環境整備に関する研究
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-22- 3-3.道路環境からみた速度超過の傾向と課題 前節で例に挙げた5区間について、課題と対策の方向性を表3-4にまとめる。 表 3-4 抽出区間の課題と対策の方向性 抽出区間 現状と課題 対策方針 A:県道340号 平井町・扶桑町付近 • 郊外の補助幹線道路 • 住宅地と農地が交互に立地 • 路側帯は狭く、両側とも歩道は整備されていない • 歩行者や自転車が通行している場合、非常に危険な状態となる 歩行者が少なく歩道整備の必要性が低いのであれば、速度を落とさせる対策が必要。住宅もあり、幅員も比較的狭く中央線抹消等の対策も検討の余地がある。 B:県道343号 高橋・市木付近 • 郊外の補助幹線道路 • 住宅地と農地が交互に立地 • 路側帯は50cm程度確保され、両側とも歩道は整備されている 両側に歩道が整備されていることから、50km/h規制への引き上げも検討できると考えられる。 C:内環状線 竜宮橋~野見付近 • 郊外の補助幹線道路で未整備区間 • 住宅地と農地が拡がる • 路側帯は50cm程度確保され、両側とも歩道は整備されている • 橋梁のため、比較的長い勾配が続き速度が高くなりやすい 都市計画道路の未整備区間であるが、整備完了までの暫定的な措置として、勾配による速度変化に関する情報提供やカラー舗装などの対策を検討すべきである。 D:県道343号 水源付近 • 郊外の補助幹線道路 • 河川と小高い山に挟まれ、緩やかなカーブが続き、車両どうしの衝突事故が懸念される • 歩道は片側に整備されている 高い速度となる緩やかなカーブの存在が危険。実勢速度を低下させるための対策が必要であると考える。 E:国道419号 鴻巣・三枝立体付近 • 都市計画道路として整備済み区間 • 規制速度が切り替わるポイントであり、立体交差により車両どうしの織り込み区間である • 車両相互の事故が懸念される 規制速度の切り替わりをドライバーに伝えることや、織り込み区間で錯綜することなど、情報提供による注意喚起が必要であると考える。

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