交通データの情報収集と活用可能性に関する研究
66/80

デジタコデータの入手 4-3.豊田市内を対象として道路交通状況の可視化を行うためには、市内の工場に出入りしている運送事業者にデジタコデータの提供を依頼する必要がある。しかしながら、発着地をベースとして市内を走行している車両を特定することは極めて困難である。 そこで、愛知県トラック協会豊田部会との協議のもと、市内に立地している運送事業所を対象としてデジタコデータの収集を進めることとし、先行的に300人以上が就業する大規模事業所への協力を打診した。 前節でのアンケート調査でも明らかなように、当該地域ではYAZAKI製デジタコの導入率が高い。そこで、販売元である矢崎エナジーシステム株式会社 中部計装営業部に当該研究の目的ならびにデジタコデータの利用に関する説明を行い、秘密保持契約書を締結のもとデジタコデータのデータレイアウトの公開を依頼した。なお、貨物車に搭載しているデジタコデータの開示については、貨物車を管理している運送会社と豊田都市交通研究所との協議(協定)によって進めることが確認された。そこで、前節で実施したアンケート調査の回答を得た大規模事業所2社へデジタコデータの提供依頼を行い、2014年4月から2015年11月分のデジタコデータを入手した。図 4-15に入手までの流れを示す。 デジタコデータは、ドライバーが事業所を出発してから帰ってくるまでの運行が1ファイルとして保存されている。入手したデジタコデータの規模は、A社55,907ファイル、B社160,989ファイル(うち豊田市の営業所は73,192ファイル)である。 図 4-15 デジタコデータ入手までの流れ デジタコデータ レイアウトの公開に関する秘密保持契約書の締結 【矢崎エナジーシステム株式会社 ⇔ 公益財団法人豊田都市交通研究所】 貨物車走行データ(デジタコ)の開示と利用に関する秘密保持契約書の締結 【運送会社 ⇔ 公益財団法人豊田都市交通研究所】 貨物車走行データ(デジタコデータ)の入手 64

元のページ  ../index.html#66

このブックを見る