中山間地域における高齢者モビリティ調査
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1.はじめに 1-1. 社会的な背景 わが国は、平成25年10月1日現在の人口は1億2,730万人、そのうち65歳以上の高齢者が3,190万人であり、高齢化率25.1%の超高齢社会である。超高齢社会での主な課題は、生産年齢人口の減少や社会保障費の増大、介護負担の増大などがあり政府・地方自治体はこれらの社会的なリスクをより軽減するために様々な政策を展開している。また、内閣府が実施した高齢社会対策の基本的在り方に関する検討会(平成24年3月)では、以下のような課題を整理している1)。 ① 高齢者の実態と捉え方の乖離 ② 世代間格差・世代内格差の存在 ③ 高齢者の満たされない活躍意欲 ④ 地域力・仲間の弱さと高齢者等の孤立化 ⑤ 不便や不安を感じる高齢者の生活環境 ⑥ これまでの「人生65年時代」のままの仕組みや対応の限界 これらの課題を踏まえて、高齢社会対策基本法(平成7年法律第129号)第6条に基づき、平成24年9月に新たな高齢社会対策大綱が閣議決定された。 1-2. 高齢者の移動実態 平成23年に実施された第5回中京都市圏パーソントリップ調査結果2)をみると、前回調査(H13実施)と比較して高齢者のトリップ数が増加している。特に外出人口あたりのトリップ数が大幅に増加している。これらの要因として、免許保有率の増加に伴う自動車トリップの増加が影響している。 この様に、高齢社会対策の基本的在り方に関する検討会で整理された課題である「高齢者の実態と捉え方の乖離」が移動実態としても確認されている。 図出典:中京都市圏総合都市交通体系調査(豊田市パーソントリップ調査)報告書 1
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