中山間地域における高齢者モビリティ調査
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3-5. 三河山間地域小規模高齢化集落調査 三河山間地域小規模高齢化集落調査は、三河山間部の集落の状況を把握するために愛知県地域振興部地域政策課山村振興室が平成19年に実施した調査である46)。対象地域となる三河山間地域は、岡崎市(旧額田町の区域)、豊田市(旧藤岡町・旧小原村・旧足助町・旧下山村・旧旭町・旧稲武町の区域)、新城市、設楽町、東栄町、豊根村である。 当該調査は、人口が100人未満の小規模かつ高齢化率50%以上の集落を小規模高齢化集落と定義して、(1)交通条件、(2)医療・福祉、(3)消防・救急、(4)保育・教育、(5)情報通信、(6)集落活動ついての実態が調査されている。 小規模高齢化集落は51集落あり、インターネットで閲覧できる報告書は51集落でまとめられた集計値であるが(本研究の対象地区のみを閲覧することができないが)、小規模集落の傾向を把握するために当該調査結果の特徴を以下に整理する。 (1)交通条件 ・集落内もしくは徒歩で行ける範囲内にバス停がある集落は41集落 ・そのうち運行本数が1日1往復以下という集落が14集落、1日2往復~4往復の集落は23集落、1日5往復以上ある集落は4集落 ・最寄りの施設までの距離は、郵便局平均4.7km、食用品販売店舗平均5.9km、市町村役場・金融機関・衣料品販売店平均8km、コンビニエンスストア平均13.8km ・自家用車がなければ暮らしが成り立たない状況 (2)医療・福祉 ・医療機関へのアクセス条件は、平均6.9km ・診療所などの医師による集落への往診は、51集落中45集落で可能 (3)消防・救急 ・救急車および消防車の集落への到着時間は平均14.9分、最長32分 ・1次救急医療機関※1までの搬送時間は平均24.9分、最長64分 ・2次救急医療機関※2までの搬送時間は平均44.2分、最長69分 ・3次救急医療機関※3までの搬送時間は平均82.7分、最長135分 ※1:入院治療の必要がなく外来で対処しうる帰宅可能な患者への対応機関 ※2:入院治療を必要とする重症患者に対応する機関 ※3:2次救急医療では対応できない複数診療科にわたる特に高度な処置が必要。 または重篤な患者への対応機関 26
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