三井住友海上福祉財団研究助成を獲得しました

当研究所の楊主任研究員は研究代表者として、2020年度公益財団法人三井住友海上福祉財団研究助成を応募しました。
その結果、研究企画書は審査委員会に評価されて、研究助成金を獲得しました。
研究タイトルは【高齢運転者を対象としたテレマティクス自動車保険の社会受容性に関する実証的研究】です。
本研究は豊田都市交通研究所、豊橋技術科学大学総合教育院の蔡先生、名古屋商科大学経営学大学院のシン先生との
共同研究で実施します。

【研究内容】
近年、コネクテッドカーに関する技術の急速な進展に伴い、自家用車の走行軌跡(緯度・経度)や運転手の運転挙動(瞬間速度、加減速)等を記録した自動車プローブデータが取得できるようになった。交通事故防止に繋げようとして、自動車プローブデータに基づく先端的なテレマティクス技術を活用した新たな保険サービス(テレマティクス自動車保険)が開発され、販売開始された。このような自動車保険を活用することで、保険会社から運転行動の評価レポートが取得できる高齢者が自分の運転行動を自覚することや、また、自動車保険を利用するためのコネクテッド機器による運転支援の情報提供はより一層の安全運転が確保できるなどの効果が予想される。そのため、今、大きな社会問題となっている高齢運転者による交通事故の予防対策になるのではないかとの議論が行われている。一方で、保険プランを変更することに留まらず、場合によって後付け型のコネクテッド機器を自家用車に取付ける必要もある。保険プランの変更は経済的な負担になり、高齢運転者は受け入れるかどうかは不明確である。
このため、本研究はテレマティクス自動車保険の社会展開に向けた方策を検討するため、高齢運転者を含む一般ドライバーを対象に、アンケートやインタービュー調査を通じて、その社会受容性を把握することを目的とする。