- 2 - の安全性、さらには自動車の安全性も高まります。 豊田市では幾つか計画路線が設定され、この写真のような整備が行われています。この自転車通行空間を市民の皆様がどのように利用しているのかを調査しました。 パーセンテージが整備された自転車通行空間を使っている方の割合、利用率ですが、多くの場所で数パーセントに過ぎません。この傾向は特に学生に強く出ていまして、全く利用されていないところもあります。 では、なぜ整備した空間を利用してもらえないのか、2つの視点から調べてみました。 1つ目は、そもそも車道を通行するというルールを知らないのではないか。 もう1つは、ルールは知っているが、何かしらの理由があってわざと通っていないのではないか。 まず、そもそも車道を通行するというルールを知らないのかということについて、利用率が少なかった学生に着目し、市内の中高生対象に「自転車の通行に関する主なルールについて知っていますか」と 海外では、コロナ禍以前から自転車に注目した取り組みが多くなされていますが、特にコロナ禍を契機にその取り組みはさらに促進されているようです。これは国交省の資料ですが、ロンドン、パリ、ニューヨーク等で、空間の整備から教育まで含めた総合的な取り組みが推進されていることが分かります。 豊田市でも豊田市自転車活用推進計画が策定され、ここにありますようなエリアを対象に「空間づくり」「意識づくり」「仕組みづくり」といった視点からさまざまな取り組みがなされています。 その背景には、端的に申し上げれば、欧米に比べて自転車の事故が多く、交通事故問題が解消されていないことがあります。 自転車の事故の大半は交差点で起きていますが、どうも歩道を使っている自転車との事故が多い傾向があるため、自転車の走行空間を車道側に持っていき、事故のより少ないところに空間整備を進め、安全性を高めていこうという取り組みがなされています。自転車の安全性はもちろんですが、歩行者- 36 -
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