- 2 - ています。 人材不足や財源不足などの理由から平成19年から平成28年にかけて1万3,991㎞の路線が廃止されています。昨今の新型コロナウイルスの影響で利用者数が減り、さらに深刻な状況になっている可能性があります。 地域公共交通は人々の移動を支えるだけではなく、まちのにぎわいの創出や健康増進、コンパクトシティの実現、人の交流の活性化など、多くの役割を担っているため、廃止された路線の中にはコミュニティ交通に移行したものもあります。 コミュニティ交通としてはコミュニティバス、デマンド型乗合タクシー、自家用有償旅客運送などが考えられますが、本研究では、幹線路線以外のフィーダーのもの、自家用有償のもの、許可・登録不要のものをコミュニティ交通の対象とします。 乗合バスの現状と同様、コミュニティ交通も人材不足、財源不足に直面していますが、多くの価値を有している地域交通ですので、これらを守り、持続していく必要があり、その要因を明らかにしたいと考えました。 次に、豊田市におけるコミュニティ交通の現状です。 青い線が基幹バス「おいでんバス」、赤い線が「地域バス」です。 地域バスは市域の多くをカバーしていますが、利用者数がだんだん下がっていますし、収入に対する支出、収支率もどんどん下がっています。 豊田市においては、地域の移動手段を確保するため、地域バスだけではなくて地域タクシーやたすけあいカーなどのコミュニティ交通も運行しています。 こちらが豊田市における、地域のコミュニティ交通です。定時定路線の地域バス、デマンド型バス、地域タクシー、互助による輸送など、利用者特性や財政面、人材面の適材適所を考え、いろんな交通が組み入れられています。 - 26 -
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