平成29年度 研究成果報告会開催記録
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- 4 - 太田稔彦 (豊田都市交通研究所 理事長) 皆さん、こんにちは。ご紹介いただきました豊田市長の太田でございます。 本当に暑い中、豊田都市交通研究所研究成果報告会にご参加いただき、ありがとうございます。充実した半日になりますことを心から祈念申し上げます。 豊田市は暑いです。物理的に暑いまちです。ヒートアイランドがここ何年かとてもきつくなってきています。昨年、矢作川研究所が豊田市内の気温の状況を調査して1つ分かったのは、やはり矢作川が気温を下げるのに大きく貢献していることです。そうであれば、矢作川の効果をいかに高めるかということが今後の課題となります。 さて、今日のテーマは交通です。後ほどトヨタ自動車の葛巻様から旬の話題提供もございますが、豊田都市交通研究所も幅広に研究を進めています。中長期を展望した取り組みも短期の取り組みもいろいろ取りそろえているという意味ですが、市長の立場としては交通事故をいかに削減するか、死亡事故をいかに削減するかが一番の短期的な関心事です。 ご案内のとおり、愛知県は交通死亡事故者数全国ワースト1位の状態が続いています。人口あたりで計算し直すと少し違った見え方もしてきますが、絶対数ではワースト1位が続いていることは事実です。 そこで豊田市では、「交通事故死“全国ワースト1位”返上を豊田市から!」をキャッチフレーズに昨年11月から「歩行者保護モデルカー活動」を進めています。車優先のまちから歩行者優先のまちに変えていこうという取り組みです。 1つは歩行者優先です。横断歩道を渡ろうとしている人がいたら、そこで車は止まらないと道路交通法違反ですが、7割、8割のドライバーにはそういう認識がなく、車が行き過ぎるのを歩行者が待つのが当然と思ってみえる方が案外多いのです。横断歩道で止まらない車は、子どもがフラッと道路に飛び出すかもしれない、高齢者がフーッと渡るかもしれないから、気をつけようというような運転をするわけがありません。まずは横断歩道付近で人を見たら、止まることから始めましょうということです。 他にもハイビームの活用や速度遵守などの取り組みを行っています。 愛知県下38市に呼び掛けをしたところ、約半分の市がその取り組みに乗ってくださっています。 こういうことを地道に行う一方で、豊田都市交通研究所の職員の皆さんとは、どういった取り組みをするとどういう効果が出るか、一度どこかで確認したいという話もしています。 中長期の課題から短期的な課題まで、皆さんもいろんな課題をお持ちかと思います。豊田都市交通研開会挨拶
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