平成29年度 研究成果報告会開催記録
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- 18 - このグラフは死亡事故の相関係数を見るときに選んだ10指標を偏差値で表したものです。愛知県と似ている埼玉県と千葉県を選んで表示しています。一番右の指標、スマホを使用している車が多いと感じる割合は高齢者の死亡事故のみに関係のある指標ですが、少し特徴があるので、入れています。 埼玉県、千葉県と比較した愛知県の特徴は、人口あたり信号機数、横断歩道設置箇所数が多く、徒歩分担率が高いことです。 死亡事故の相関分析の結果では、徒歩分担率が上がると死亡事故が少ないという傾向が見られましたので、本当は死亡事故が低くなる方向に働くはずですが、他の要因がかなり関わって事故件数の多さにつながっていると考えられます。加えて、歩行者が多いので、車と出会う確率が高いとも考えられます。人と車が交錯する環境では、対策として安全運転を支援するシステムが有効ではないかと考えます。 また、スマホを使用している車が多いと感じる割合の高さも特徴的です。後ほどまた説明しますが、運転マナーに関しても愛知県はあまりよくない状況ですので、運転マナー向上のための対策が求められます。 そこで、先進運転支援システムの話です。 私たちは先進運転支援システムのことをADAS(エーダス/エイダス)というアルファベット4文字で呼んでいます。詳細は省きますが、ここにあるような機能です。 ADAS装着に対する補助も積極的に行われていまして、私が調べた限りでは豊田市、刈谷市、美濃加茂市、県単位では鳥取県、香川県で行われています。いろんな機能に対して、上限の金額はありますが、こういった補助が行われています。 ポイントは、すべて新車購入者が対象であることです。新しく車を買う人だけが受けられる補助ですので、ここは考える余地があるかと思っています。
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