平成27年度 研究成果報告会開催記録
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- 1 - 太田稔彦 (豊田都市交通研究所 理事長) 皆さん、こんにちは。 研究成果報告会に多数お集まりいただきまして、ありがとうございます。 この研究所は事業内容として4つの柱を掲げております。交通安全、交通円滑化、公共交通、環境、この4本柱でございます。 いろんな表現の仕方があろうかと思いますが、 私なりにご説明しますと、市民の皆さんや企業の皆さんの移動にかかるストレスをできるだけ低減すること、豊田市はものづくりのまちですので、流通コストを削減すること、そして、何よりも交通事故を削減する交通安全の取り組みを行うことだろうと思っております。 とりわけ交通安全について見てみますと、平成26年の豊田市の交通事故死傷者数は、愛知県38市の中で悪いほうから6番目と非常に悪い数字ですが、人口1人当たりでは、良いほうから数えて7番目になります。 ワースト1位の市の約半分の数値となります。 交通事故死傷者数ゼロが目標ですので、それでよしとすることは全くありませんが、現時点を捉えた客観的な相対評価で見れば、愛知県下38市の中で良いほうから数えて7番目ということです。 さらに、豊田市は昼夜間人口比率が1を超えていますので、車での移動が他の自治体よりももっと 活発に行われていることも加味するならば、この7番目という順位はさらに評価できるのではないかと私は考えております。 豊田市で行われているハード、ソフトを含めた交通安全に対する取り組みの一体何が功を奏しているのでしょうか。 もしそれが分かれば、豊田市としてはさらにそこに重点化して取り組みを進めることができますし、交通安全の問題は全国共通の課題ですので、日本全国の交通事故削減に豊田市が重要な役割を果たすことができると思います。 今日のゾーン30の話もそういう研究報告だと思います。この研究所にはそうした取り組みをしていただいております。 豊田市役所の中でハードの取り組み、ソフトの取り組み、それぞれいろいろ部署が行っています。 例えば、交通問題は交通政策課が専門に取り組んでいますし、道路整備などは建設部が行っています。ソフトでいえば、地域での活動は社会部が担当しています。子どもたちの話は教育委員会。縦割りで行われていますが、そこにメスを入れることによって、さらに効果が出せるのではないかと考えております。 この研究所にはこれまでの研究の蓄積があります。これからもいろんな視点での研究を積み重ね、開会挨拶

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