平成27年度 研究成果報告会開催記録
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- 8 - 最後は普通の乗合タクシーですが、コミュニティバスを走らせるには非効率な地域をタクシー車両が担っていくという、現在既に取り組んでいる地域がたくさんありますが、そういった戦略もあるかと考えています。 上半分は事業者のビジネスとして成立する領域ではないかと考えられますし、下は行政と連携することで可能になるのではないかと考えます。 また、向かって左側は、付加価値をつけることで支払金額を高め、収入を上げていく方向性で、右側は、利用者を増やして運賃をシェアしてもらうことで賄っていくという方向性です。 事業者としては、左側は一般タクシーだけではなく、差別化を図るサービスを提供することで新たな市場を創造していくことになりますし、右上は、乗り合いにすることによって客単価を下げ、新たな市場を創出するという、団地や都市部でとれる戦略ではないかと考えています。右下は、タクシーだけではなく、行政の移動手段の確保に協力する、先ほどの報告のような中山間地域での戦略としてとり得るのではないかと考えます。 こういったことによってタクシー市場自体が活性化し、タクシー事業者も生き残っていけるのではないかと考えています。 以上、まとめますと、タクシーを取り巻く環境についてアンケート調査によって現状を把握しました。それによって、事業環境と事業者の規模には関係があることを示しました。最後に、タクシーを活用した新たなサービスとして、事業者と行政の連携 という視点と、運賃をシェアすることと付加価値を高めることという視点があるのではないかという検討を行いました。 発表は以上です。ありがとうございました。 (拍手) 司会:ただいまの報告に対するコメンテーターは豊田工業高等専門学校教授の野田宏治様にお願いしております。 野田先生、よろしくお願いいたします。 野田:豊田高専の野田宏治です。福本さんの研究発表についてコメントをさせていただきます。
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