平成27年度 研究成果報告会開催記録
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- 10 - す。身体的にも認知的にも経済的にも自立しているという明確な基準を国ないし警察と一緒に協働しながら打ち立てていくことが免許返納につながる移行策かと考えています。 最後、逆転の発想はないかということです。 事業者の担い手がいない、なかなか交通事業者がついてくれない、という中山間地域の特性を考えたとき、自動化はシステムとしては有効なのかなと思いますが、自動化だけではちょっと納得できないといいますか、地域に合わないと思っていまして、「コミュニケーション」というキーワードと「雇用」というキーワード、この2つを「自動化」とセットにして持ち込めれば、過疎地及び中山間地域での新しいモビリティのあり方として可能性があるのではないかと思います。 高齢者の生きがいに一番効いているのはご近所つきあいです。外に出てお話しできることが生きがいにつながっていますので、ただ単にロボットが運転しているのではなく、添乗員さんとコミュニケーションをとりながら移動できるという可能性には期待しています。添乗員さんがその地域の高齢者の方なら雇用にもなります。 司会:河野様、よろしいでしょうか。 河野:3つ目の免許返上で、目が悪くなったという認識はあるけれども、身体的にはそんなに衰えていないので、なかなか免許返上しない方が多いというのを何かで読んだことがあります。70歳以上になると運転試験場でテストされて、75歳になるとさらに厳しくなりますが、返上しないと駄目かな?みたいな意識を本人に持たせるように、シミュレーターで実験をやるとか、義務づけてはいけませんが、そういう社会的な制度ができるといいかなという気がします。 司会:お時間となりましたので、ただいまの報告はここまでとさせていただきます。 河野様、樋口さん、ありがとうございました。 (拍手)
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