平成27年度 研究成果報告会開催記録
25/63
- 4 - く、主に公共交通を使っていることが分かります。 次に、現在の移動手段と推定活動量についてです。 先ほどお示しした図のうち、高齢者の自立度につながる活動と移動手段の関係性を明らかにするため、アンケート調査でお伺いしています仕事をしている方の職種、運動している方の種目、趣味・娯楽活動をしている方の種目から、厚生労働省が公表していますメッツ値を参考に推定活動量の算出を試みました。 例えば、農業のメッツ値は4.8なので、農業だけをされている方は「4.8×頻度」が推定活動量になります。農業以外にグランドゴルフや趣味で社交ダンスをされている方は、それぞれの「メッツ値×頻度」を足し合わせたものが推定活動量になります。 頻繁に活動している方のほうが推定活動量は大きくなりますが、こちらの数値を用いて自動車運転者群と非運転群の比較分析をしたところ、自動車を運転している高齢者のほうが、運転していない高齢者に比べて活動的、つまり、カロリー消費を伴うさまざまな活動をより多く行っている傾向にありました。その差は75歳以上の後期高齢者で顕著です。75歳以上の高齢者の方で自動車を運転されている方は、運転されていない方より活動的だということです。 次に、今後の移動手段の利用意向に関する分析です。 現在自動車を運転されている高齢者の方に「自動車の運転をやめた後にどういう移動手段を選択しますか」と聞きますと、こちらのグラフで示していますとおり、バスを選択される方が約42%、分からないと回答された方が25%でした。
元のページ
../index.html#25