平成27年度 研究成果報告会開催記録
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- 3 - この調査の位置づけです。 すべての高齢者が元気に活動しているわけではありません。病気をされている方や体力の低下が目立つ方もいらっしゃいます。そういった方は福祉的な側面での行政サービスを受ける態勢が整えられつつあろうかと思います。 一方、仕事や趣味娯楽、日常生活でいろんな活動をされている高齢者もたくさんいらっしゃいます。既往研究などを調べてみますと、活動的な高齢者の自立度が非常に高まっているという結果もあります。自立度が高まれば、高齢者自身の幸福感が増し、生活の質が高まるという調査結果が出ています。 本研究では、自立度につながる活動部分、日常生活と移動手段の実態を明らかにする調査を実施しました。12の調査項目について伺っていますが、本日は赤色で示していますモビリティの実態についてご報告させていただきます。 まず、自動車の利用状況です。 約7割の方が自動車を運転されています。自動車が中山間地域における高齢者の代表的・重要な移動手段になっていることが分かります。 また、約45%の方が近所の方を自動車に乗せたことがあると回答していることから、日常的に近所での送迎を実施している実態が分かります。 しかし、目的別に送迎の実態を見てみると、買い物や通院を一緒に行かれている方の割合は少なくなっています。 続きまして、公共交通の利用状況です。 買い物目的及び通院目的で公共交通を利用されている方のクロス集計結果をまとめますと、80歳以上の一人暮らしの女性、子どもなどとの同居世帯にお住まいの女性は公共交通を利用する傾向にあります。 女性の方はなぜ公共交通を使うのかといったところを探るために、運転していない理由を見てみますと、身体的な理由で運転をやめた方が約10%、そもそも免許をお持ちでない方が60%でした。今、高齢者にあたる女性は免許をお持ちでない方が多
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