平成27年度 研究成果報告会開催記録
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が、昨年の研究報告会でトヨタ自動車様より報告がありましたので、こちらも省略させていただきまして、今日はプローブ情報だけ紹介させていただきます。 自動車が走行中に得られる情報、プローブ情報を活用した取り組みについて豊田市で研究した結果、3つ使えるのではないかと今、絞り込んでいます。 その1つが、走行中の自動車から得られる速度の活用です。光ビーコンを使ったシステムではインフラ側の整備が必要ですが、それが追い付いていないため、正確なデータが得られませんでしたが、プローブ情報なら位置情報が正確にとれますので、例えばインフラ整備前後の平均速度の差を調べたり、イベント時の渋滞状況を把握したりといったことに活用できるのではないかと考えています。 もう1つ、ヒヤリハットになるんですが、ABSが作動した区域やGが非常にかかったところ、こういったデータの活用です。ブレーキを強く踏んでいる、ABSが作動しているといったことから、道路側の構造などに問題があるのではないか、人の行動に問題があるのではないかといった検証が可能です。 さらには、車が走行した位置データがとれますので、災害時の情報発信に役立つのではないかと考えています。災害時にがけ崩れ、道路の崩れ、浸水、橋の落下等によって通れなくなったとき、走行した位置データをつなぎ合わせることによって「通れた道マップ」を作成することができます。 現在こういった3つの活用方法を考えています。さらに研究を進めていきたいと思っています。 続きまして、交通事故の対策についてです。 豊田市で特に力を入れているのは、幼児から高齢者までの幅広い交通安全講習です。特に高齢者については世帯訪問を実施しています。今年度もこれを継続実施していくことになっています。 3Sドライブ(スロー・スマート・ストップ)、特にストップに力を入れています。横断歩道で歩行者を見かけたら、必ず止まるという運動を行っています。それと、毎月10日は自転車安全利用の日。この2つを掲げてやっています。ぜひ皆さんもお願いしたいと思います。 愛知県は交通事故死傷者数12年連続ワースト1位ですが、人口あたりで見ると死者数は41位、負傷者数は8位です。いくら頑張っても全然実績が上がっていないわけではなく、少なからず効果は出てきていると考えています。ワースト1位だから愛知県、豊田市が非常に危険な地域というわけではなく、住みやすいまちであり、安全なまちでもあります。しかしながら、さらに取り組みを進めていく必要があると感じています。 次に、エコ交通の普及促進活動です。 もともとTDMという流れの中で実施していたエコ通勤運動から派生した取り組みですが、CO2削減、エコ交通という視点で広げ、さらに先ほどご紹介しました3Sドライブで交通安全の視点も加えて活動しています。 「豊田エコ交通をすすめる会」を豊田商工会議所の会員会社の方を中心に現在33の事業所の方々と一緒に進めています。 昨年度は「豊田エコ交通月間」として9月中旬か
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