平成26年度 研究成果報告会開催記録
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- 35 - 最後に今後の展開です。 結論として得られたスマートドライブは、日常で実践されたもので、比較的ドライバーに受け入れられやすい方法であると思われますし、規制速度の遵守や予測運転といった安全運転ともつながりが深い方法になっています。 今後は、交通安全の取り組みとの連携を進めたいと考えています。環境と安全、両方の側面から地域、特に交通安全に取り組む事業所の方々と連携しながら、スマートドライブを豊田市の中に広めていく仕組みづくりを目指していきたいと考えています。 以上で報告を終わります。(拍手) 司会:皆さん、ご清聴ありがとうございました。 ただいまの報告のコメンテーターは名古屋大学大学院の森川高行教授にお願いしております。豊田市の交通まちづくりでおなじみでございます。いろいろお世話になっております。 森川先生、お願いいたします。 森川:名古屋大学の森川です。早速コメントをいたします。 290人もの市民の方にご協力いただき、実際の走行で約10カ月にわたって実施されています。しかも、明示的にご説明がありませんでしたが、あの機械はCAN(Controller Area Network)という車内LANのデータを1秒間隔でとるもので、非常に詳細に燃料噴射量と速度が分かります。これぐらい大規模で詳細なエコドライブの分析はこれまでにあまりなかったと思います。 個々人のデータを、例えばこの方はエコドライブをやる前とやる後で大体ルートが同じだとか、エアコンのつけ消しがあまり変わらないとか、そういうデータを丁寧に見ていって、ガソリンエンジン車の9人の方をピックアップし、どういうところで効果があるかを分析し、その結果、燃費改善効果の大きい人は主に「アイドリングストップ」によるもので、それ以外では「早めのアクセルオフ」と「非急加減速」という成果を得ています。
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