平成26年度 研究成果報告会開催記録
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- 34 - 「早めのアクセルオフ」という観点で見ると、GV4とGV6、両方とも相関関係が高く、燃費の改善に寄与が大きいことが分かります。GV6に関しては、急な加減速をやめる「非急加減速」効果も大きくなっています。「ふんわり発進」でも確かに改善されていて、相関もありますが、1番ではないというところがポイントです。 以上、運転以外の燃費影響要因を除外して社会実験のデータを分析した結果、社会実験全体の効果の約3倍の効果が認められました。また、豊田市の日常で実施され、燃費改善に効果的なスマートドライブは以下の3つにまとめられるかと思います。 1つ目、停止しているときは無駄なアイドリングをなくす。信号待ちしているときに手動でエンジンを切るよりも、エンジンをかけてからスタートするとき、目的地に着いてからエンジンを停止するときという非常に基本的なところを気をつけることが燃費改善に効果があるという結果が得られています。 2つ目、一般道路で走行しているときは、早めのアクセルオフを心がけ、急な加減速を控える。 3つ目、よくいわれていることですが、高速道路では時速70キロから80キロで、加減速を控える運転をする。 以上の3つは、豊田市の日常での実践でちゃんと効果が出ています。冒頭申し上げたとおり、「ふんわり発進」だけがエコドライブではないのです。豊田市には豊田市に向いたエコドライブ、スマートドライブがあるのではないかと思います。 昨年度これ以外に取り組んだ研究を簡単に紹介しておきます。 1つは、次世代自動車におけるスマートドライブの効果評価です。従来のガソリン車と次世代自動車でシャシーダイナモという実験装置を使って評価したところ、次世代自動車でもガソリン車と同等以上のスマートドライブ効果が期待できるという結果が得られています。これからハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車が普及していくと思いますが、そういう次世代自動車でもスマートドライブは重要な観点になると考えます。 もう1つは、交通安全の観点からゾーン30が導入され、規制速度の30キロが遵守された場合、CO2排出量はどのように変化するのかというシミュレーションです。豊田市駅の南東にありますゾーン30の地区で年間どれぐらいCO2が削減できるかを試算してみたところ、年間0.8トンという結果を得ています。
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