平成26年度 研究成果報告会開催記録
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- 31 - さて、解析に用いた社会実験は「豊田市エコドライブ推進プロジェクト」と銘打ち、豊田市、名古屋大学、当研究所などが協力して実施したものです。2011年4月から12月の約10カ月、290名の市民の方にご参加いただいています。 簡単に実験の流れをご説明しますと、まず、このような車載器を参加者の車に取り付けていただきます。取り付けた乗用車で日常の運転をしていただきます。車載器の中にはSDカードが入っていまして、そこにデータが蓄積されますので、それをご自宅のパソコンでデータサーバーにアップデートしていただきます。運転診断の結果は、自宅のパソコンからWeb上で見ることができます。それを基にさらに自分でエコドライブの技能を高めていただきます。こういうような全体の流れになっている社会実験です。 時系列としましては、最初4月から1カ月間は情報提供しない状況で通常運転していただきました。5月以降は情報提供を開始し、スマートドライブを実践してだきました。 情報提供は、先ほど申し上げたとおり、Web上でのエコドライブ診断と、車に取り付けたインジケータで瞬間燃費表示という2つの方法で行っています。 Webのエコドライブ診断は、「エコドライブ10のすすめ」の中から運転操作に関係する4つの内容と、総合的な指標として燃費で行っています。発進時の「ふんわり発進」、巡航時の「非急加減速」、 これは急な加減速をしないことです。それと減速時の「早めのアクセルオフ」、停止時の「アイドリングストップ」、総合指標としての「燃費」、この5つが診断指標です。 インジケータでの瞬間燃費表示は、このような6個のLEDで行います。燃料消費量が少ないときは少なく点灯、多くなると多く点灯という形で瞬時にドライバーに情報提供します。 早速結果ですが、こちらはカタログ燃費達成率のランキングです。参加者それぞれの実燃費とそれぞれの車のカタログ燃費を比較したものです。参加者250人分のデータをグラフにしています。

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