平成26年度 研究成果報告会開催記録
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- 27 - ご説明の中にもありましたように、この活動を長期にわたって継続するため、「分かりやすい目標で、活動の見える化」を図りながら、短中長期で目標を設定し、①全市的取り組み、②活動の見える化、③活動の持続性を基本方針として戦略的に展開するということですので、それに少し関係してコメントも兼ねて質問をさせていただきます。 1点目は「豊田エコ交通をすすめる会」への参加の働きかけ方についてです。昨年度新たに7社が加わり、計30社ということですが、企業を参加母体として組織化し、企業の従業員と一般市民へ働きかけるとき、ターゲットとしての企業、参加企業をどういうふうに集めていくか、募っていくかというのは非常に重要な課題です。自動車とその他の手段との使い分けが可能なところ、企業の立地も含めた企業属性を少し絞り込んだ形で、マーケットセグメント的に効果的に参加の働きかけすることも必要だろうと考えます。今、どういう参加の働きかけをされているか、また、今後の方針等々についてお考えを伺いたいと思います。 2点目は、見える化の1つだろうと思いますが、「エコ交通をすすめる会」会員事業所のマイカー以外の通勤率が豊田市の平均より高くなっているのは、先ほどはいろんな要因をご説明されていましたが、活動の成果といえるのかという点です。会としての活動がどう寄与しているのかをきっちりと見極めた上で、それを発信し、参加者を募ることが必要になるだろうと思います。 3点目は、交通混雑の軽減やCO2の削減からエコ交通の必要性を啓発することは非常に重要だろうと思いますが、より広く市民や企業活動の実際面においてエコ交通へと誘導するにはどうしたらいいかということです。健康という個人効用だけでなく、車は非常に便利ですので、移動手段を選択的に使うことによって移動そのものの質が高まる、あるいは、それによって生活のスタイルが変わる、生活の質が高まっていく、そういう像を提示しながら啓発していくことが必要だろうと思います。その辺をどうお考えでしょうか。 4点目、これまでは環境意識が高く日頃からエコに取り組んでいる層が参加者の大数を占めていたんだろうと思いますが、ワンフェーズステップアップするには、環境をあまり意識していない方にも土俵に乗ってもらうことが重要だろうと思います。その辺りの層の取り込み方について、先ほどの基本方針を踏まえてお考えを伺いたいと思います。 以上、私からのコメントとさせていただきます。どうもありがとうございました。 司会:川上先生、ありがとうございました。 4点の質問について、柵木研究員から回答をお願いいたします。 柵木:個別に簡単にご説明したいと思います。 1点目の働きかけ方については、事務局である商工会議所から紹介をいただいた豊田鉄工さんをはじめとしたところの総務人事系部署のまとめ役の方に、豊田市さんとトヨタ自動車さんにも同席いただいた上でお願いしています。入り口はそういう方法をとっていますが、実のある活動にしていくことが一番重要だと思っています。 2点目です。私も成果につながっていると言いたいんですが、実際は会社の方針としてトヨタ自動車さんが引っ張っていることが通勤率を上げています。小野組さんのように小さい規模で地道にやっておられる会社もありますので、そういうところの結果でもあると思っています。「すすめる会」では情報交換をしながら活動していますので、少なくとも切磋琢磨は始まっていると思っています。 自転車通勤に関しては、10社が自転車通勤の通
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