平成26年度 研究成果報告会開催記録
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- 7 - えています。 こちらは自律系システムの例です。 自動ブレーキという形で最近いろんな自動車メーカーから普及版が商品化されていますが、これは我々が開発している一番ハイスペックのものです。まず、ミリ波レーダー。前側方のミリ波レーダー。ステレオカメラ。これは2台のカメラを少し離すことによって、人間の右目と左目と同じように、それぞれの視野角の差も取り入れて制御します。 さらに、後方ミリ波レーダー。後ろから追突してくる車を検知して、ヘッドレストの高さや強度を制御します。 こういったものを使って安全性を高めるシステムを「プリクラッシュセーフティ」と呼んで商品化しています。できるだけ普及版を開発して、いろんな車に取り付けていかないといけないと認識しています。 次に、インフラ協調システムについてご紹介します。 既存のシステム、既に実用化されているものとしてはITSスポットがあります。 道路局さんの関係で2009年からサービスが開始され、2011年からは全国1,600カ所の自動車専用道中心に設置されています。具体的に言うと、1つは合流支援情報の提供です。左から合流する車がありますよと知らせます。合流しないときはもちろん何も言いません。合流するときのみに言うシステムです。その他、凍結情報等を知らせる前方状況情報や渋滞末尾情報をカーナビ画面に提供します。 さらに、一般道路は警察庁さんがDSSSというシステムのサービスを2011年から開始されています。交差点の箇所数はまだ少ないんですが、信号の見落とし防止支援や一般道路での追突防止支援ということで、光ビーコンを通じて車に情報提供していただいています。 我々は今、特に一般道路で無線通信を使った次世代システムの開発に取り組んでいます。 無線のメリットは、広い通信エリアを持っていることです。既存の光ビーコンは5メートル前後、
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