平成25年度 研究成果報告会開催記録
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園児97 園7,641人小学1年市内75校4,073人小学4年市内75校4,109人高齢者85回2,816人出張講習(中学1年3,862人、高校1年7,701人)(豊田市交通安全学習センター調べ)豊田市交通安全学習センター平成23年度講習実績『安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン』を基に今後に期待する課題と具体的な内容(質問)『事故』と『ヒヤリ』の一致箇所から『自転車にかかわる交通法規の認識不足』から空間整備の実施短期的な道路改良①事業所や教育機関での教育・啓発の充実②学生や中高年齢者を中心とした教育『豊田市交通安全学習センター』との連携5/6今後、車道空間での自転車と自動車の錯綜における①交通事故分析、②交通渋滞の可能性はどうか質問としましては、「『安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン』を基に、空間整備を実施」とありますが、どのような形で、どのような規格構造で、どのような財政規模があったら、安全で安心な空間整備ができるのかというところを教えていただけたらと思います。 また、「『事故』と『ヒヤリ』の一致が見られる箇所などを短期的に改良」とありますが、これらのデータを使ってどのような形で整備するかを検討し、それを行政に提案することが必要かと思います。もしやっておられたら、教えてほしいと思います。 また、教育機関での教育・啓発活動の充実が必要だという指摘がありました。 実は私は交通安全学習センターをPFIでやったときにプログラムを手伝う機会がありまして、現在はセンターのアドバイザーをやっていますので、1年間にどのくらいの人たちが講習を受けているかを調べてきました。 園児は全部で97園あるそうですが、園児数で7,641人、小学校は75校で、1年生が4,073人、4年生が4,100人です。ここまでは教育委員会と連携して指導しています。高齢者も施設講習です。中学1年生、高校1年生は出張講習で行っています。 10代までと高齢者は教育を受ける機会がありますが、真ん中の生産年齢は受けていませんので、事業所での教育啓発の充実が望まれるところですが、学生や中高年を中心にした教育はどんなプログラムでどのようにやればよいかということが問題になってくるだろうと思います。今回のアンケート結果を踏まえ、どのように展開していくかという中身を交通安全学習センターとの連携で検討していただけるといいかと思います。腹案があれば教えていただきたいと思います。 錯綜による交通事故は誰にでも起きる可能性がありますが、昭和45年に車道から歩道へ自転車を上げる前は、まだ交通量が少なかったので、渋滞はあまり感じませんでしたが、今後車道に自転車が来たら、どのぐらいの渋滞の可能性があるでしょうか。 日本ではこの辺の研究がまだ十分ではありませんので、イギリスの研究を見てみますと、自転車1台は乗用車の0.33で換算されています。これは都市部です。地方部では0.55になります。 自転車が10%くらい混ざったとき、20%くらい混ざったとき、あるいは、朝のピーク時に高校生が自転車で集団で登校するのを自動車と混在させるとどうなるかというのは大きな問題です。自動車と自転車の混在により渋滞の懸念もあるということで、この辺の研究も進めていただきたいと思います。 ①Enforcement(交通規制)⇒法令遵守の徹底②Environment(交通環境)⇒道路空間の整備③Education(交通教育)⇒社会・学校・学習センター④Engineering(技術)⇒工学的な知見による事故分析、安全な自動車の開発⑤Emotional(感情)⇒相手を思いやる気持ちの醸成ありがとうございました。おわりに6/6◎豊田市における自転車を中心とした『道路空間整備』、『自転車利用者教育の方向性とその内容』が示された貴重な研究報告です。◎自転車・自動車が混在する車道空間は交通事故はもとより渋滞の発生も懸念されます。◎今後、車道空間での交通挙動調査を実施し、市民にとって安心・快適な道路空間の整備を目指してほしい。◎道路空間を共有する者(自動車・自転車・歩行者)同士で譲り合いや思いやりの気持ちを持ちましょう。理論も大事だと思いますが、豊田市をベースに、特に豊田市は最近4車線も結構できてきましたが、まだまだ2車線道路が多いので、こういったところをやっていただけたらと思います。 皆さん、2車線道路は1時間にどれぐらい車が走れると思いますか。理想的な場合で、4車線道路はどれぐらいですか。 実は、4車線道路の2車線分は1車線に2,200台/時通れます。2車線道路で往復だと合わせて2,500台/時です。4車線道路1本は2車線道路2本の1.76倍です。2車線道路に右折車はいるわ、右折ポケットはないわ、自転車も来るわとなったら、― 41 ―

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