平成25年度 研究成果報告会開催記録
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をひもといてみます。 16ⅣⅣ.利用者意識(走行ルール・安全ルールの認識).利用者意識(走行ルール・安全ルールの認識)1351751341772041731921657335733363718440%20%40%60%80%100%自転車が歩道を走行できる条件(自転車歩道通行可)歩道走行時の歩行者保護(優先)歩道走行時の車道側走行車道走行する場合の左側通行二人乗り禁止並走禁止信号・標識遵守飲酒運転の禁止知っている知らない特に走行位置に関する認識状況が低いまず、自転車の走行ルールと安全ルールの認識状況です。青色が「知っている」、赤色が「知らない」の割合を示しています。自転車が歩道を走行できる条件を知っているか、歩道走行時の車道側走行を知っているか、二人乗り禁止、飲酒運転の禁止などを知っているかどうかといった認識状況を聞いたところ、特に走行位置に関する認識状況が低いという結果が出ました。 17ⅣⅣ.利用者意識(走行位置の選択傾向).利用者意識(走行位置の選択傾向)「歩道」選択者の傾向「車道」選択者の傾向年齢高年齢層(40才~60才)若年齢層(20才~30才)性別差はない運転免許の保有状況なしありルールの認識割合低い高い高年齢層、運転免許を保有なしが「歩道」を選択する傾向1542626220%20%40%60%80%100%①歩道②車道左側路肩③車道左側④車道右側⑤車道右側路肩自転車で通行する際、どこを選択しますか?次に、この写真の場所を自転車で通行する際、どこを選択しますかという質問に対しては、自転車歩行者道ではないので、車道を走行しないといけない区間であるにもかかわらず、70%の人が歩道を選択しています。 では、歩道を選択した人はどういう人なのかを見たのが下の表です。40歳から60歳の高年齢層の方が歩道を選択する傾向にあります。性別はほとんど差がありませんでしたが、運転免許を持っていない人、ルールの認識割合の低い人が歩道を選択する傾向にあります。 0%20%40%60%80%100%①②③④18年に1度以上54人26%数年に1度44人22%していない105人52%している54人26%していない152人74%認識あり35人17%少し認識114人55%認識していない59人28%している40人19%以前加入33人16%していない133人65%②定期的に自転車を整備していますか?③自転車保険は加入していますか?①事故を起こしてしまった場合、賠償責任を負うかもしれないことを認識していますか?④TSマーク保険に加入していますか?ⅣⅣ.利用者意識(保険・メンテナンスについて).利用者意識(保険・メンテナンスについて)さらに、事故を起こしてしまった場合、賠償責任を負うかもしれないことを認識していますかという質問に対しては、「認識あり」が17%、「少し認識」が55%、合わせて70%の人が加害者になり得ることを認識しているという回答結果です。しかし、定期的に自転車を整備してるか、自転車保険やTSマーク保険に加入しているかという質問に対しては「していない」が多くなっています。加害者になり得る危険性はあるという認識はしているものの、それに向けたメンテナンスや自己防衛まで行えていない状況がうかがえます。ここに今の自転車利用の難しさがあります。安全な自転車利用のためには、利用者の意識改変が望まれます。 19ⅤⅤ.安全な自転車利用に向けて.安全な自転車利用に向けて・「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」を基に、空間整備を実施‣『事故』と『ヒヤリ』の一致箇所(危険個所)を短期的に改良年代0~10歳代20代30代40代50代60代70以上自転車講習小4中学年高校年ニューズレター・免許更新時‥講習・教育が希薄高齢者講習●事業所(勤務先)での自転車教育・啓発●交通安全学習センターとの連携【利用者】‣教育機関での教育・啓発の充実‣学生以上高齢者未満を対象とした教育‣自己防衛のためにもまずはマークから自転車交通安全冊子を作成【空間】最後に、安全な自転車利用に向けてということで、「空間」に関しては、先ほどもご紹介いたしましたように国土交通省のモデル地区にも指定されていて、市役所も空間整備をしっかり実施していますが、今回の結果から、事故とヒヤリの一致箇所の抽出は早期に対策を展開するための仕組みとして非常に有効ではないかと考えます。 ― 38 ―
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