平成25年度 研究成果報告会開催記録
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12調査結果:ヒヤリ箇所の実態調査結果:ヒヤリ箇所の実態ヒヤリ要因ヒヤリ指摘箇所数・傾向自動車(青)60箇所細街路から幹線への出会頭※事故と同じ傾向道路構造(水色)32箇所狭幅員・見通しの悪さ自転車(ピンク)16箇所並走・スピード出しすぎ(国道号・久澄橋)歩行者(黄緑)32箇所自転車歩行者道での錯綜指摘者数:53名•事故・ヒヤリ共に多い箇所(挙母町1丁目交差点・けやき通り)•自転車通行位置が明示された路線でのヒヤリ(停車場線)今回の調査では、駅周辺において自転車を乗っているときにヒヤリとした箇所も伺いました。 自転車に乗っているときに自動車と遭遇してヒヤリとした箇所の指摘が約60カ所と多くなっています。その特徴は細街路から幹線道路へ出る箇所での出合い頭で、これは事故と同じ傾向といえます。 また、道路構造については32カ所で狭幅員の道路、見通しの悪さの指摘が多くありました。 あと、自転車と遭遇してヒヤリとした箇所の指摘は16カ所です。自転車が並走してくるとか、自転車がスピードを出して向かってくる、そういったヒヤリの指摘が特徴的でした。 また、歩行者に関しては、自転車の通行帯が整備されている自転車歩行者道での歩行者との錯綜の指摘が多かったのが特徴的です。 先ほどの事故地点とヒヤリ箇所を重ね合わせてみます。赤色で示したところは事故とヒヤリが共に多かった箇所です。青の地点は自転車通行位置が明示された路線でヒヤリが多かった箇所です。 •事故・ヒヤリ共に多い箇所(挙母町1丁目交差点・けやき通り)13ⅢⅢ.事故地点とヒヤリ箇所の現状.事故地点とヒヤリ箇所の現状挙母町1丁目の航空写真を使って、もう少し詳しく見ていきます。国道248号と153号が交差している交差点です。下の東西方向は陸橋になっているので、自転車利用者が東西を渡るときには北側の横断歩道を使います。この北側に自転車の交通量の荷重がかかっているわけですが、このビルの角の見通しが悪くて危ないという指摘が多くありました。 一方、右側の写真ですが、こちらはけやき通りになります。こちらの歩道は自転車歩行者道であり、自転車が通っていい歩道です。歩行者が多いことと、自転車利用者に関しては細街路から出る車との出合い頭が危ないというヒヤリの指摘が多くありました。事故とヒヤリが共に多い箇所については、道路構造、空間の危険性が指摘される傾向があります。 •自転車通行位置が明示された路線(停車場線)14ⅢⅢ.事故地点とヒヤリ箇所の現状.事故地点とヒヤリ箇所の現状自転車利用者の課題こちらは停車場線です。豊田市駅から豊田スタジアムに向かう、豊田市の中ではかなりきれいに整備された路線です。自転車通行位置が明示され、左側が歩行者、右側が自転車の通行位置となっています。この路線でのヒヤリの指摘は、特に通学の時間帯は下の写真のように自転車が並走していることと、通行帯が見にくくて通行位置がはっきりしない分、交通量が増えたときに錯綜してしまうことです。 右側は交差部の写真です。信号を待っている間に歩行者と自転車が錯綜してしまうという指摘が最も多くありました。たまたま写真を撮ったときも、右側に向かって歩いているおばあちゃんを目掛けて自転車が左から5台走ってきていました。自転車歩行者道として整備されている路線でも、交差部において錯綜が生じるという課題があります。やはり自転車利用者に問題があるだろうと考えられます。 ここでアンケート調査から自転車利用者の意識― 37 ―
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