平成25年度 研究成果報告会開催記録
42/64
きで、胃袋も強い、すごい人でないとできません。「つなぎすと」が2、3回の講習で育成できるということではなく、そういう人を見つけてくることが必要かもしれません。 以前、逢妻地区で愛知学泉大学と豊田市社会部さんが一緒になって交通安全活動をしたことが今も地域会議の中で生きていると聞いています。そういう活動をどういうふうに生かしていくか。都交研さんが「まちべん」を核にしてかどうかは分かりませんが、それにどういうふうに絡んでいくかということを工夫するといいと思います。 コメント3はKPI(Key Performance Indicator)です。 KPIとは成果を何で評価するのかということです。最近行政の中で出てくる言葉で、政府の政策、例えば新IT戦略でもそれぞれの項目についてKPIは何かということを書いています。 では、ゾーン30のKPIは何かということです。先ほどのPDCAと一緒です。表に言わなくても、お互いに内々で覚悟して行くことが必要だと思います。 1つは、打ち手の評価です。いろいろな対策を打っているわけですから。研究者としては論文のリファーが第一義的になりますが、交通安全のためとなりますと、意識調査だけではなくて、打った手が実際に交通安全にどういうふうに結び付いているか、速度とか、いろいろありますが、そういうことにぜひ取りかかりたいと思います。 2つ目は、ブキャナンレポートです。冒頭太田先生から50年がたったという話がありました。私も若い頃に読んだ記憶があります。ただ、世の中は激変していますので、その後の情勢を踏まえたレポートを、面的交通安全を核にしながら、ぜひぜひ都交研さんでまとめてほしいと思います。3年か4年前の周年行事のときにそれを作成するという決意表明があったような気がします。先ほど見市さんの話にあったように自動車も変わってきていますし、情報通信技術も発達していますので、そういうこと踏まえて新しく豊田発の都交研レポートを出してほしいと切に思います。そのときには、ゾーン30のエリアとか、そういうことよりもう少し幅広いエリアで、交通手段もいろいろ選べるようなエリアの中でそういう提言ができると、今日的な意味でのレポートになると思います。ブキャナンレポートやボンエルフはもう卒業して、新しいものをぜひ都交研の研究の中でスタートさせてほしいと切に思います。 ありがとうございました。 司会:三村さん、ただいまの河野様のコメントに対して回答や決意表明がありましたら、よろしくお願いします。 三村:ありがとうございます。 決意表明はしていないわけではなくて、ずっとしているつもりではいます。 先ほどトヨタ自動車の見市様からもお話がありましたが、私どもの研究所、特に交通安全分野におきましては、「交通事故ゼロ」を実現するためには何をすべきかと真剣に考えています。やはり情熱を持ちながら、そういったことをやっていく気構えで、今、河野様に激励をいただきましたが、ブキャナンレポートのような具体的なプランを用意していかなければいけないと思っています。そのための研究を死ぬ気でやっていきたいと思っています。 技術的な側面もありますし、研究の熟度もまだまだ低いところがありますが、豊田市が日本全国で、世界で最初に「事故ゼロ」が達成できる都市になるように努力してまいりますので、どうぞ皆様、ご支援をよろしくお願いいたします。 (以下、会場からの質問は掲載割愛) ― 33 ―
元のページ
../index.html#42