平成25年度 研究成果報告会開催記録
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たものの効果をより感じていらっしゃる傾向があり、次いでハンプ、次いでカラー舗装となっています。 また、いずれの対策も7割から8割の方から総合的に見てよいと回答いただいています。今回導入したいずれの対策もいい評価を得たということです。 さらに付け加えまして、高齢者の方により高く評価いただいていることも分かっています。 2つ目としまして、ゾーン30対策の推進やその方法に対する意見についてです。 住民、特に若い世代のためにも、できるだけ早い段階から対策へ関与する場、意見を述べる場をつくっていくことが円滑な対策の推進において重要であると読み取れます。 19地域住民からの評価を踏まえたゾーン30整備の提言提言1:ゾーン30認知向上に向けた空間的配慮を!・効果の発現にはまずを認知してもらうこと提言2:適材適所の空間整備を!・都心部では景観やバリアフリーへの配慮が大切提言3:地域提案型整備のための仕組みの構築を!・地域が発案し、地域が進める場を設けることがゾーン30の迅速な普及には大切 最後に、地域住民の皆様の意見を踏まえたゾーン30整備に向けた提言として3つ掲載しています。 提言1は、ゾーン30の認知向上に向けて空間的配慮を! いくら整備しても、半数の方が気づかないのであれば、効果はありませんので、工夫をする必要があるだろうと思います。 提言2として、適材適所の空間整備を! 都心部においては景観やバリアフリーへの配慮が大切ではなかろうかと考えます。 提言3として、地域提案型整備のための仕組みの構築を! 地域が発案して地域が進める場を設けることがゾーン30の迅速な普及には大切ではなかろうかと考えます。 20ロンドンの事例(Zone20(マイル))写真:D C Webster, R E Layfield: Review of 20mph Zones in London Boroughs, TRL,2003地図:Chris Grundy et al.: Effect of 20 mph traffic speed zones on road injuries in London, 1986-2006: controlled interrupted time series analysis, BMJ,2009 ここで提言1に関する海外の諸事例として、ロンドンの事例、Zone20を見てみます。マイル表記ですので、約32キロです。 右上の地図はロンドンにおけるZone20の分布状況です。ロンドン市内、濃い色で示されているところにZone20が導入されています。 Zone20の認知を高めていくために大きく2つの方針をとっています。1つは、豊田市でも行ったような入り口部のカラー舗装で、もう1つは、カラー舗装に加えて、そこがZone20であることを示す標識を2カ所に設置してみたり、規制速度が分かるように路面に20という表記をしたりという形です。 こういった視覚的な点に加えて、少し盛り上げ舗装も行い、衝撃を与えることで触覚的な面からもゾーンに入ったことを認知させるための取り組みが行われています。おまけに、盛り上げ舗装が歩道の高さにあわせてあるので、歩道の連続性が保たれ、ベビーカーを押している方や車椅子の方も通りやすいバリアフリーにも配慮された空間となっています。 ぜひ豊田市でも、なかなか難しい面もあると思いますが、このように整備していくことが大事ではないかと思います。 以上、簡単ではございますが、報告を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。 司会:皆様、ご清聴ありがとうございました。 ただいまの報告に対するコメンテーターをITSプラットフォーム21理事長 河野安宣様にお願いしております。 ― 31 ―

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