平成25年度 研究成果報告会開催記録
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よくよく見ますと、減少の仕方にもかなり傾向があることが分かります。よく事故が減少しているのは実は幹線道路で、今回私どもが研究の対象としています生活道路、ゾーン30が対象となるような生活道路はそれほど減少率が高くありません。 さらに、事故の内容を見ますと、生活道路では特に自転車事故、歩行者事故が幹線道路に比べて多く、被害も大きくなりやすい傾向があります。 4ゾーン周辺対策(信号制御の見直し、右折車線の設置等)ゾーン入口対策(区域規制標識の設置、道路表示の設置等)ゾーン内対策(最高速度規制の実施、ハンプの設置、中央線抹消等)警察庁交通局資料より一部修正http://www.npa.go.jp/koutsuu/kisei32/H25_zone30.pdf そういった中で一昨年、警察庁から各関係機関にゾーン30の推進が通達されました。 ゾーン30は面的な生活道路空間の30キロ規制ですが、ただ単純に30キロ規制を面的にかければ よいという話ではなく、警察庁の指針の中でも整理されていますように、ゾーン30の入り口部、ゾーン30の内部、さらにはゾーン30の周辺の対策を同時に行い、速度が担保できるような対策もあわせて推進していくことが必要です。 5豊田市元城地区のゾーン30ゾーン30(30km/h規制)ハンプカラー舗装狭さく豊田市駅コモ・スクエア参合館豊田市役所①②③④⑤⑥⑦⑧ABC⑨⑩⑪⑫※面積:4.9ha 市民の皆様はご承知だと思いますが、昨年8月30日、ゾーン30が豊田市元城地区に豊田市で初めて導入されました。豊田市駅がこちらで、ここに参合館がありますが、その東隣の区域、面積4.9ヘクタールのエリアがゾーン30として指定されたわけです。 6元城地区の状況浄水地区の状況 ゾーン30で施された対策は、面的速度規制とあわせて、こちらにありますようなハンプと呼ばれている凸型舗装と、入り口部のカラー舗装、さらには1カ所のみですが、ラバーポールという軟らかいポールを道路の両脇に設置することで狭さく的な効果をもたらす施策です。 こちらは元城地区の対策をもう少し詳しく示した写真です。このような対策が行われています。 今、豊田市浄水地区でもゾーン30が導入されています。そこではこの写真のような対策が施されています。 7ゾーン30の実施によって、関係する主体別に評価を実施し、単一の視点からだけでなく、多角的視点から客観的に評価を実施することが説明責任を果たす上でも望ましい検証の枠組み関係する主体の選定・道路ネットワーク評価評価評価・道路利用者・地域住民総合評価総合評価主体別評価➡以下のような枠組みで評価を実施 私どもとしましては、ゾーン30がより迅速に、より広域に、適切な個所に広がっていってほしいと考えていますが、そのためにもその評価をどうしていくかが大事になると考えています。単一的な視点からの評価ではなく、さまざまな視点から評価を行って、その結果を基により適切な形でゾーン30を広― 27 ―

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