平成25年度 研究成果報告会開催記録
28/64
体的な数値で出てくると考えたわけです。 ただ、ここに挙げたことをすべて達成できているわけではありません。研究も半ばで、ネットワーク全体を見据えた評価がまだできていません。 DEA : DataEnvelopment Analysis (包絡分析法)とは•事業体の活動について、さまざまな入力値と出力値の比率を「効率性」として測定する財務分析手法。•入出力構成の同じ事業体を比較し、効率的な事業体との差違を測定する。⇒定量的な改善案を提示できる。60,0max..11,,,0,0sssvummmssjsmsmmjmuyvxuystjnvuvxCooper らによって提案されたCCR(Charnes-Cooper-Rhodes)モデル 今回、効率性という視点からNetwork‐DEAという手法を使って分析しています。サービス提供実態、投入する施設や費用に対して運行実績がどうであるかを運営効率性と定義し、豊田市の運営する基幹バス(とよたおいでんバス)と地域バスを例に運営効率性を分析しました。 DEAという手法は、日本語で包絡分析法といわれていますが、財務分析手法です。似通ったことをやっている幾つかの事業体の相対的な分析をする方法です。例えば、ある事業体がある活動をしたとき、その活動した内容が入力値です。その入力に対して、結果としてその事業体が残した実績が出力値です。その比率を効率性として測定します。 ある集団の中で一番いい効率性を誇っている事業体の効率値を1.0としまして、他がそれよりもどれだけ非効率的かということを相対的に見ていきます。 ここに数式があります。ちょっと数学ができる方なら簡単に理解していただけるかと思いますが、入力に対して出力の割合がどれだけかというものです。 参考とした先行研究•東本靖史、岸邦宏、佐藤馨一:包絡分析法を用いたバス路線の総合効率性評価に関する研究-札幌市のバス路線を事例として-,(社)日本都市計画学会都市計画論文集No.40‐3,2005.10.•札幌市のバス路線(37路線)を対象に、事業者視点の経営効率および利用者視点のサービス効率をDEAにより計測し、路線の総合評価を実施。7 こういった手法を使った先行研究に東本さんの研究があります。札幌市のバス路線37路線を対象にDEAにより効率値を計測されています。 これを参考にしながら、豊田市のデータを使って3つの効率性に着目して分析しました。 本研究で設定した「効率性①」8路線⻑バス停数沿線⼈⼝①路線効率性⼊⼒:路線⻑,バス停数(設置している路線の規模)出⼒:沿線⼈⼝(バス停勢圏500m内の⼈⼝)路線規模に対して、どれだけの⼈にサービスを提供できているのか。 1つ目は、路線効率性です。路線長、バス停数が入力値、出力が沿線人口です。入力値は設置している路線の規模を表します。出力値はバス停勢圏500メートル内の人口です。路線規模に対してどれだけの人にサービスを提供できているのかという効率性です。 ― 19 ―
元のページ
../index.html#28