平成25年度 研究成果報告会開催記録
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次に高齢ドライバー事故の特徴について示します。事故の約半分が交差点で起きています。高齢者には交差点で十分に安全を確認できていない、安全の不確認という特徴がありますので、それを踏まえて交差点事故を減らす技術を考える必要があります。 Integrated Safety交差点での視界を支援する装置例えば、交差点で見にくいところの映像をドライバーに提供したり、交差点を左折するときの左側の余裕をドライバーに提供したりすることで、高齢者の視野の狭い部分をカバーする、あるいは、高齢者はどうしても体を折り曲げて見ることも厳しくなりますので、そういったところを支援する技術も実用化しています。 Integrated Safety交差点での通行を支援する装置また、スピードを十分に落とさずに交差点に突っ込んでいくときに「一時停止です」という注意喚起をしたり、赤信号交差点へ進入したときに注意喚起をしたり、そういった技術も一部実用化が始まっています。 Integrated Safety豊田市社会実験(2013/2‐550名の高齢ドライバー)ここからは、今年2月から5月、豊田市で50 名の高齢ドライバーの方にご協力いただいて実施した社会実験の概要を紹介いたします。 Integrated Safety豊田市社会実験①高齢ドライバーの交差点における運転行動の調査・分析②高齢ドライバーの運転行動に応じた「安全運転講習」を実施、及び効果の確認③交差点での注意喚起装置の受容性(煩わしさ、効果)の調査、及び将来の支援装置開発への活用①高齢ドライバー50名(65歳以上平均69.1歳男性37名女性13名)②過去の事故発生(交差点)分布、高齢者居住地分布、一時交差点分布に合わせて、末野原地区・竜神地区で実施。③実施期間:2013年2月~5月目的目的概要概要実施実施豊田都市交通研究所、トヨタ中央自動車学校、豊田中央研究所トヨタ自動車目的は、1つは高齢ドライバーの交差点における運転行動の調査分析です。ドライビングシュミレーターを用いた調査もしていますが、実際の運転とは異なる部分もあるので、現実の環境での高齢者の運転行動を調査して確認することが大変重要と考えています。 また、トヨタ中央自動車学校さんのご協力で安全運転講習を行い、その効果についても調査分析します。 次に、交差点での注意喚起装置の受容性を調査しました。一時停止交差点や赤信号交差点に高いスピードで進入しそうになった場合に音と表示で注意喚起をして、その効果を確認しました。 対象は65 歳以上の方が50 名(男性37 名、女性13 名)で、平均年齢は69 歳です。場所は末野原、竜神地区です。 実施にあたっては豊田都市交通研究所さんでハンドリングをしていただき、大変ご協力いただいた ― 9 ―

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