平成25年度 研究成果報告会開催記録
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としたときに高齢の方の能力を示したグラフです。認知・判断・操作、それぞれの段階で能力が低下していることが分かります。このような状況も理解した上での安全技術が重要になります。 Integrated Safetyナビナビ「逆走注意案内」「逆走注意案内」◆約半数が高齢ドライバー◆IC、本線、SA・PAで65%次に高齢ドライバーに多い逆走事故の対策技術として実用化したナビ逆走注意案内について紹介します。 こちらのグラフでも分かりますように、全体の事故件数は65 歳未満の方が90%を超えていますが、逆走事故に着目しますと、65 歳以上の方が多いことが分かります。 ナビゲーションの位置情報によって、車の向きを判断し、ナビの画面に「逆走注意」という注意喚起を提示します。高齢ドライバーの方も逆走しようと思ってされているわけではありませんので、こういったメッセージを出すことによって気付きを促し、速やかに逆走から戻ることを助けます。 Integrated Safety踏み間違い事故踏み間違い事故に対する対策に対する対策次に、踏み間違い事故の対策技術です。今日も踏み間違えて駐車場の5階から落ちたというニュースが流れていました。これは若い方でしたが、高齢者の方が起こしてしまう事故の特徴的なものの1つです。 ペダルの踏み間違い事故の原因を示します。乗り慣れない車に乗ってアクセルとブレーキの場所を間違えたとか、何かをきっかけにパニックになってしまったということがあります。ペダルの踏み間違いは死亡につながるケースが多いので、対策が大変重要になります。 Integrated Safety踏み間違い事故踏み間違い事故に対する対策に対する対策ドライブ・スタート・コントロールインテリジェントクリアランスソナー2つの対策技術を実用化しています。 1つは、ドライバーのパニック操作を検出して急加速を抑制する技術です。例えば、バックしているときに誤ってぶつかってしまい、パニックになって、アクセルを緩めることを忘れたまま、慌ててギアを後退から前進に入れて前方に急発進してぶつかってしまうというケース。こういう場合に急発進、急加速を抑制します。 もう1つは、車についた超音波センサーにより進行方向の障害物を検出し、さらにその方向に進む場合は、アクセルを抑え、ブレーキをかけることにより衝突を未然に防ぐ技術です。 Integrated Safety約半分は、交差点内および交差点付近で発生。65歳以上の高齢ドライバーが第一当事者の死亡事故65歳以上の高齢ドライバーが第一当事者の死亡事故平成23年のITARDA事故データより交差点内の事故発生原因(65歳以上の高齢ドライバーが第一当事者の死亡事故の内)交差点内の事故発生原因(65歳以上の高齢ドライバーが第一当事者の死亡事故の内)高齢ドライバー事故の特徴13%22%14%18%31%2%信号交差点無信号交差点交差点付近カーブ単路直線単路その他漫然運転等16%脇見運転等9%安全不確認50%判断の誤り12%操作不適9%調査不能4%安全不確認が50%と圧倒的に多い。(認知不足では、75%)(総数:765件)交差点での安全不確認を防ぐことが重要。― 8 ―

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