平成23年度 研究成果報告会開催記録
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近藤直人 (豊田市都市整備部 調整監) ただいま紹介をいただきました、豊田市都市整備部の近藤でございます。よろしくお願いします。 本日は本発表会にご出席をいただきました皆様、また、豊田都市交通研究所の皆様には、日頃から豊田市の交通施策の推進につきまして、大変お世話になっておりますことに対し、この場を借りまして御礼申し上げます。 3名の方の研究発表に対して、今、野田先生から専門家の立場で講評等がございましたが、私からは行政の立場で率直な感想を述べさせていただきたいと思います。 まず、豊田都市交通研究所は、冒頭の挨拶にもありましたように、設立から既に20年を経過しています。昨年度は公益の財団法人の認可も取っています。安藤部長さんからも報告がありましたように、多くの研究をやっていただいています。豊田市としては、こういった研究が市の施策に活用できること、そして、その施策を事業展開することによって、市民の皆さんに有効に働くこと、そういったものを期待しています。今後の研究にも非常に大きな期待を持っています。 豊田市では、交通の取り組みをいろいろ実施し、特に平成18年度には、交通まちづくりの推進といった意味で「豊田市交通まちづくり行動計画」を策定し、昨年度まで多くの事業を実施してきましたが、そうした中で、環境モデル都市やITS実証実験モデル都市の認定等も受け、環境が変わってきていま すので、行動計画も見直す必要が出てきています。 今年度それに取り組んでいますが、その見直しにあたっても、この研究所の研究内容等が大いに反映できれば、非常にありがたく思っています。 前置きが非常に長くなってしまいましたが、中身について感想を述べさせていただきたいと思います。 最初に、三村研究員の「面的速度マネジメントの実践に向けた生活道路空間の市民受容性に関する研究」についてです。 生活道路における車両速度の抑制は、高齢者や子ども、自転車、歩行者の安全確保にとって欠かすことのできない要因だと思っています。当市におきましても、先ほど発表にもありましたように、元城町付近、中心市街地の一部も含めていますが、そういったところで「あんしん歩行エリア」という区域を設定し、歩行者や自転車が安全に通行できるように対策を練っているところです。今回の研究内容を今後の施策に反映させていきたいと思っています。 今回、人と場所の視点で分析していただいたわけですが、結果は思ったとおりという率直な感想を持ってしまいました。ただ、運転時の性格という視点は非常に面白いと感じました。 今回の調査対象は、生活道路の安全対策を身近に感じる住宅居住区の方々でしたが、野田先生のご指摘と若干かぶるかもしれませんが、逆に、そのエリアを通行するドライバーの視点で今回と同じようなアンケート調査等を行われたら、どういった結果がでるのかなと興味を持ちました。今後、行政が対応する場合には、そういった部分も含めて考えていく必要があると思っていますので、できればそういった視点からも調査していただければと思います。 お二人目の山﨑研究員の報告についてです。エコ通勤の関係です。 豊田市ではかなり前から、各事業所の皆さんの協力をいただきまして、エコ通勤を進めてきています。公共交通機関への転換や時差出勤の実証実験も行 42

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