平成23年度 研究成果報告会開催記録
39/63

- - 228総合的な検討プラットホームの必要性総合的な検討プラットホームの必要性①政策目的や対応すべき課題の多様化②多様な施策間の連携と同時進行土地利用と交通の相互作用を定量的にシミュレート・分析するツールとして「土地利用・交通モデル」複雑化する状況を総合的に検討するプラットホームが必要 ここまでお話ししたように、豊田市では政策目的や対応すべき課題が多様化してきています。そして、多様な施策が相互に連携をとりながら、同時進行で進んでいます。こういった複雑化する状況を総合的に検討するプラットフォームが必要ではないかと考えています。ここでは、土地利用と交通の相互作用を定量的にシミュレート、分析するツールとして、「土地利用・交通モデル」に着目しています。 9最終的な目標と報告内容の位置付け最終的な目標と報告内容の位置付け①検証ツールとしての土地利用・交通(LUT)モデルの選定②トリプルボトムラインによる検討枠組の提案③LUTモデルを用いて既存計画を定量的に分析する視点④選定したLUTモデルの豊田市への適用可能性の検証⑤LUTモデルを用いた既存計画の検証⑥より効率的・効果的な施策実施内容の提案報告内容 この研究の最終的な目標は、土地利用・交通モデルを使って、より効率的で効果的なまちづくりを進めるために必要な追加的な政策等を提案していくことです。 その中で今回は、①検証ツールとしての土地利用・交通モデルの選定、②トリプルボトムラインによる検討枠組みの提案、③土地利用・交通モデルを用いて既存計画を定量的に分析する視点について報告します。 10土地利用、交通とは?土地利用、交通とは?①土地利用とは–それぞれの土地がどのように利用されているか•住宅地、商業地、工業地、病院、学校、公園など–どういった人・世帯がどこに住んでいるか②交通とは–土地と土地の間の人・モノの移動–だれが、どの交通手段で、どういった目的で•お父さんが、おいでんバスで、通勤する ここから少しお時間をいただいて、先ほど土地利用・交通モデルという聞き慣れない言葉が出てきたかと思いますので、ここでいっている土地利用・交通とはどういうことかを簡単に説明します。 まず、土地利用ですが、土地利用は、それぞれの土地がどのように利用されているかということです。それは住宅地かもしれないですし、商業地かもしれないですし、工業地なのか、病院なのか、学校なのか、公園なのか、等々です。あと、 どういった人が、どういった世帯がどこに住んでいるか。産業について見れば、どういった種類の産業が、工場がどこにあるか、というようなことです。 もう一方の交通は、 土地と土地の間の人や物の移動です。誰が、どの交通手段で、どういった目的で移動しているか。例えば、お父さんが「おいでんバス」に乗って通勤しているといったようなことです。 11土地利用と交通の相互作用とは?土地利用と交通の相互作用とは?①交通→土地利用への影響–どこに住むか、どこに店が建つかなど(土地利用)は車や鉄道・バスなどの便(交通)の良し悪しに影響される。②土地利用→交通への影響–どこからどこへ移動するか(交通)は、出発地と目的地(土地利用)がどこにあるかに影響される。③これらの相互作用によって、土地利用と交通が決定される。 次に、土地利用と交通の相互作用についてお話し します。相互作用なので、①土地利用から交通、 33

元のページ  ../index.html#39

このブックを見る