平成21年度 研究成果報告会開催記録
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その中で豊田市はどのような状況かということですが、発生件数、負傷者数は、全国と同じようにずっと増加してきて、ここ3、4年で減少しています。ただ、年間2,600件近くの事故が発生し、負傷者数は年間3,000人近く、死者数は20人前後で推移しています。 その中で、タイトルで申し上げました生活道路での事故発生状況を見てみます。これは豊田市の中で平成11年から19年まで、車道幅員別にどのような構成になっているのかというグラフです。車道幅員といいますのは、道路の幅員から路側帯や歩道の部分を差し引いた部分の幅員です。車道幅員5.5メートル未満の道路を生活道路と考えた場合、赤とオレンジの部分ですが、年々、パーセンテージが増えています。全体の事故発生件数は減っていますが、狭幅員道路における発生件数の占める割合が増えてきているということです。 では、狭い幅員道路のうち、一体どのようなところで事故が起こっているのかを見てみます。交差点内が56.8%、交差点付近が8.1%と、合計65%近くの事故が交差点関連の事故です。残りの35%近くは、交差点以外の単路の部分で発生しています。 こういった背景の中、豊田市でもさまざまな安全対策が行われています。例えば、ハンプ、中央線抹消といった対策です。 ハンプは、このように道路に凹凸をつける対策ですが、高い速度で進入した車にガクンと衝撃を与え、不快感を与えることであらかじめ速度を落とさせようというものです。 一方、中央線抹消。上は対策前の図、中央線がある状態です。比較的狭い車道でも、中央線があると、ドライバーは自分の空間が確保されたような感覚になってしまって、速度の高い状態でビューンと走ってしまいます。ところが、中央線を取ってしまうと、特にすれ違いのとき、やや速度を落とし気味に3豊田市の交通事故発生状況の推移出典:平成20年度豊田市交通事故データ調査及び地域交通安全対策検討委託報告書(豊田市)18259730670204060801001203545551020040080012001600200024002800320036004000死者数昭和平成発生件数負傷者数負傷者数 [人]発生件数 [件]死者数 [人]元4車道幅員別事故発生状況(豊田市)出典:平成20年度豊田市交通事故データ調査及び地域交通安全対策検討委託報告書(豊田市)3761475121443133302502863414013775465986916811288134214771459139315541598149814995314894533223203553183472631582001911522012542772802300%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%H11H12H13H14H15H16H17H18H193.5m未満3.5m以上5.5m未満5.5m以上9.0m未満9.0m以上13.0m未満13.0m以上19.5m未満19.5m以上その他広場等狭幅員道路5狭幅員道路(車道幅員5.5m未満)における道路形状別事故発生割合〔豊田市H17~19 〕出典:平成20年度豊田市交通事故データ調査及び地域交通安全対策検討委託報告書(豊田市)56.8%8.1%35.1%交差点内交差点付近単路n=20646住宅地内生活道路における交通安全対策•ハンプ•中央線抹消対策前対策後

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