平成21年度 研究成果報告会開催記録
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司会:時間がまいりましたので、後半のプログラムに入ります。皆様、ご着席ください。 ここからは個別の研究発表としまして2件用意しています。1つは「生活道路における交差点カラー舗装化対策」という交通安全分野の研究発表、もう1つは「自治体の運行するバスの運営実態とその評価視点」という公共交通分野の発表です。これら2件の発表の後、まとめて質疑の時間を設けます。よろしくお願いいたします。 それでは、稲垣研究員が「生活道路における交差点カラー舗装化対策」と題しまして発表いたします。稲垣:皆さん、こんにちは。研究員の稲垣と申します。研究所の研究分野の中から、交通安全の分野の発表させていただきます。 私どもの研究所では、交通安全の分野の中で、さまざまな研究を行っています。例えば、豊田市の中でどのような人身事故が発生しているのかという事故統計データ分析や、地域の中に入っていって、どのような交通安全対策が必要かということを住民の方々と一緒に議論するアプローチ、そして、実際になされた対策に対する評価分析などです。 今回発表しますのは、昨年度実施されました「生活道路における交差点カラー舗装化対策」の効果を見た内容です。豊田市の中にはさまざまな道路がありますが、特に私たちの研究所で取り組んでいますのは、こちらに書いてあります生活道路、すなわち、住宅地内の狭い道路における交通安全対策です。その中で今回は交差点に着目して、交差点に色を塗ったとき、どのような交通安全効果があるかといった分析を行っています。 まず、背景ということで、我が国の交通事故の発生状況の推移を見てみます。交通安全に関してご興味のある方はよくご存じの図だと思いますが、平成3年、4年あたりからずっと死者数は減少傾向にあります。発生件数と負傷者数は増加傾向がありましたが、ここ3、4年は減少しています。いずれも減少傾向にはありますが、依然として高い水準で、憂慮すべき状態です。稲垣具志(豊田都市交通研究所研究員) 1生活道路における交差点カラー舗装化対策研究員稲垣具志財団法人豊田都市交通研究所平成21年度研究報告発表会(2009.10.02)202,0004,0006,0008,00010,00012,00014,00016,00018,00020,00021253545551020020406080100120死者数発生件数負傷者数昭和平成負傷者数 [万人]発生件数 [万件]死者数 [人]元全国の交通事故発生状況の推移出典:平成20年中の交通事故の発生状況(警察庁)

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