平成21年度 研究成果報告会開催記録
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ナンバープレート制があります。中国で去年、北京オリンピックのときに話題になっていましたが、今日は奇数番号の車だけ、明日は偶数番号の車だけというような、ナンバープレートの末尾が奇数か偶数かによる交通規制です。もう1つ、買い物バス。豊田市でも実験されていましたが、お金の補助があるからお得だと。ただ、特にナンバープレート規制はなかなか一般の方の合意を得るのが難しいでしょうから、そこで、今回の情報提供、コミュニケーションが出てくるんですが、皆さんと情報をやりとりすることで行動変容を促していくわけです。 どのようにして促すのかというと、まず最初に、①情報提供。例えば知覚行動制御への情報提供ですと、「通勤バスが走っていますよ」「何時何分の電車に乗れば、何時何分のバスに乗り換えられますよ」、あるいは、「8時半に会社に着くには、○時に電車に乗ればいいんですよ」と伝えること。また、道徳意識への情報ですと、「低炭素社会実現に向けて、エコ通勤はいいんですよ」と。こういったことが態度に働きかける方法です。次、②行動意図への依頼。「エコ通勤してみませんか」「よろしければエコ通勤してください。できるところからしてください」とお願いすることです。次、③実践場面への検討ということで、いつ、どこで、どのようにエコ通勤をしようと具体的に考えていただくために、「あなたがエコ通勤をしようと思った場合、どのようにされますか」と問い掛けることで、ご自分で調べて考えて、プランを作っていただくというものです。その結果、行動変容、つまりエコ通勤をしていただけるようになると、目的達成ということになります。 このような考え方に基づきまして、今回のプロジェクトの中では、②依頼、お願いすることに関しては依頼状の送付、①情報提供に関しては、後ほど紹介しますが、啓発冊子や公共交通マップといったものの紹介、それから、③実践場面の検討では、アンケートの中で行動計画を実際に考えていただくこと、こういうことを実施しています。まず、依頼状です。プロジェクトに参加してくださいと従業員の方にお願いしたものです。理事長であり、市長である鈴木市長の名前、事業所様の代表者の名前を入れていただくとともに、必要性や重要性をアピールする工夫をしています。 啓発冊子では、人員の増加計画により、駐車場も足りなくなるという意識を持っていただくために、このような写真を載せて、「車でこれだけの人が通おうと思ったら、これだけの道路とこれだけの駐車場が必要ですが、バスで通ったら、実は3台で足りますし、さらに駐車場も要りません」と示しています。一番右は路面電車ですが、「路面電車なら1両10コミュニケーションの方法アンケートに回答することを通じて、対象者の意識と行動が変わることを期待コミュニケーションのための様々なツールを配布依頼状啓発冊子公共交通マップアンケート(行動計画の検討依頼)①依頼②情報提供③実践場面の検討11依頼状代表者の署名を入れることでプロジェクトの必要性・重要性をアピール12啓発冊子環境問題、健康問題についての情報を掲載し、クルマの使い方を考えていただくきっかけをつくる

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