平成21年度 研究成果報告会開催記録
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に取り組んできていますが、中でも通勤交通については、これを何とかすれば、渋滞が効率的に解消できるのではないか、緩和できるのではないかということで重点的に取り組んできたという経緯があります。 さらに、理事長や石川課長からもありましたように、豊田市は「環境モデル都市」に選定され、これまで以上に環境にやさしいまちづくりをしていく必要が出てきています。 こういった状況を踏まえ、当研究所は「エコ通勤をすすめる会」を、豊田市さん、豊田商工会議所さん、参加していただく事業所様等とともに立ち上げました。どのようにしたらエコ通勤を豊田市全体に普及させていけるのかを考え、実践していくことを目指しています。今回、エコ通勤プロジェクトを推進したのは、その会の事業所様の1つ、トヨタ紡織株式会社様です。 その背景の1つに、トヨタ紡織様は猿投に工場をお持ちですが、その周辺道路で渋滞が発生していたこと。2つ目、その猿投工場におきまして、今後さらに数千人規模の人員増加の予定があったこと。現在でも渋滞しているのに、今後さらに人が増えれば、とんでもないことになるという心配があったわけです。3つ目、事業所様としても、これまで通勤バスを1日に40便も運行されたり、家から会社まで車で行くのではなく、車を家の最寄り駅に置いて電車に乗り換えるパーク&ライド、その駐車場代の補助をされたり、通勤交通対策にかなり積極的に取り組んできたにもかかわらず、なかなか大きな効果が出ていなかったこと。そこで、当研究所として何らかの力添えができないかということで、トヨタ紡織猿投工場様を対象に通勤対策に取り組むことになったわけです。この地図をご覧ください。猿投工場はここです。愛知環状鉄道、名鉄の豊田線、三河線があります。工場は駅から少し離れていますので、先ほどもお話ししたように、駅と工場を結ぶ通勤バスを走らせています。かなりの本数とルートで走らせていますが、なかなか利用していただけないという状況です。 改めて、本プロジェクトの目的です。そういった状況の中で、エコ通勤の促進を図るとともに、通勤交通対策を把握することです。豊田市さんにも連携していただきまして、事業所と研究所の共働で実施しました。エコ通勤によって、渋滞の緩和や地球環境の対策についても貢献すること。あと、得られた結果から、今後さらなる通勤対策を提案していくこ4プロジェクトの対象事業所における問題対象事業所(トヨタ紡織株式会社猿投工場)周辺の道路では、通勤・帰宅時に渋滞が発生今後さらに千人規模の人員増加を計画事業所が独自に通勤交通対策に取り組むも、問題の解決には至っていない通勤バスは1日40便運行(鉄道駅に接続)パーク&ライド駐車場への補助制度5猿投工場から 半径1km猿投工場から 半径2km○通勤バス運行状況 朝便:15便(6時~9時) 昼便: 5便(フレックス対応) 夜便:20便(17時~22時) ○鉄道運行状況 浄水駅:概ね15分に1本 猿投駅:概ね15分に1本 四郷駅:概ね20分に1本 浄水駅四郷駅猿投駅6本プロジェクトの目的エコ通勤の促進を図るとともに、通勤交通対策の問題点を把握市、事業所、研究所が連携して共働により実施エコ通勤の普及・促進に取り組み、渋滞緩和や地球環境対策に貢献既存の通勤交通対策の問題点を把握するとともに、通勤交通対策の改善案を提案

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