平成19年度 研究成果報告会開催記録
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59あります。施策と研究の一体化という形でとらえられる研究テーマです。ぜひ今後とも続けていただきたいと思います。 ただ、これだけいろいろな経験を積んできたら、1つには、意識・行動変容やその行動を継続していく背景にある要因とその関連性についてもう少し踏み込めないかという気がします。例えば、意識の変容で重視することと個人属性との関係とか、個々の人を取り巻く交通サービス環境との関係とか、あるいは、社会的、属している企業の状況、環境とか。⑤交通円滑化及びTDMの取り組みについて山﨑基浩*交通主体の意識・行動変容に働きかけて交通問題に対処するという、地域・組織としての大規模な取り組み。評価を踏まえながら、継続しているところに大きな意義もう一つの特徴:施策と研究の一体化今後の展開に向けて・意識・行動変容や継続の背景にある要因とその関連性(個人属性、取り巻く交通サービス環境、社会(企業)環境、・・・VS 働きかけ(MM)の方法・ツール)・使いやすく、参加しやすいシステムへの改善それと働きかけ方、MMとしての方法・ツールとの関連性まで評価の中で少し突っ込んでいける可能性があるという印象を持ちました。 また、運用する側が使いやすく、個々の人たちが参加しやすいシステムへグレードアップさせていただければと思います。これは非常に重要なことだと思います。 最後の「道路交通所要時間等情報提供システムの開発の試み」。⑥道路交通所要時間等情報提供システムの開発の試み三村泰広*交通主体である人に、「かしこい交通行動を促す」情報提供とは?提供する情報の種類、質提供される側の情報受信要件と情報内容•促すべき「かしこい交通行動」とは?そのために必要な情報とは?交通主体である人々が必要としている情報と一致しているか?↓基本情報(所要時間等)と副次的情報(燃費、CO2排出量等)がそれぞれに対応?•効果の検証内容と方法は?かしこい交通行動を促す情報提供が1つの大きな狙いになっていることがポイントだと思います。基本的情報、副次的情報に分けたことが関係してくるかなとは思いますが、促すべきかしこい交通行動とは何か、そのために必要な情報とは何かということを、モニターを通して今後評価していくということでしたので、1つの観点としながら効果の検証等々を進めていただければと思います。•計画・施策推進面だけでなく、研究活動にもPDCAマネージメントを!研究報告発表会もその機会(C)•それぞれの研究成果の交換と共有、そして研究全体の体系化と発信を!交通まちづくりの先進的実践例の提示や新しい交通関連法制度・規則や改正案の提案へ今後の成果を期待します! 以上ですが、計画・施策の推進面だけではなく、研究活動そのものもPDCAマネジメントをしながら進めていただき、このような研究発表報告会もチェックの機会と考えていただきたいと思います。それから、個々の研究は独立しているように見えても、先ほど言いましたように、基本的なところで共通していますので、研究所としては、それぞれの研究成果の情報交換と共有、研究全体の体系化と発信をこれからも進めていただければと思います。 概括的な講評になりましたが、非常にユニークで面白く、かつ成果の期待できる研究だと思いますので、参考にしていただきながら進めていただければと思います。今後の成果を期待したいと思っています。どうもありがとうございました。(拍手)司会:川上先生、どうもありがとうございました。 2人の方からいろいろな観点から大変的確なコメントをいただきました。今後の研究活動に生かしていきたいと思います。どうもありがとうございました。
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