平成19年度 研究成果報告会開催記録
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54動に着目して、いろいろな計画や対策を考えていかなくてはいけない。これは鉄道を見ていただければ分かりますが、豊田市だけで終わるようなものではありません。 意見としては、社会資本としてどう評価していくのかというところで、先ほども言いましたが、採算性だけではなくて、どういう観点で、どういう視点で、どういう評価をしたらいいのかというところを豊田都市交通研究所でも真剣に検討していただきたいし、私どもも一緒に考えていきたいと思っています。 それから、広域的にどう検討していくのか。計画づくりだけではなく、広域的な対策も必要になります。我々行政は1つのエリアの中でしか考えないものですから、研究所や、もう少し大きな団体、愛知県さんとか、中部運輸さんとか、大きな枠組みの方にリーダーシップをとっていただく必要があるのではないかと思っています。そのような提案もこの豊田都市交通研究所の大きな役割だと思います。 次の「協働で交通まちづくりを推進する過程」について。豊田市はまさに共働をスタートしたばかりで、この辺はまだまだ実績がありません。この発表では「協働」となっていますが、豊田市は「共働」ですので、ぜひ豊田市の共働の視点で考えていただければと思います。 ここではユニバーサル化で協働のあり方を考えようということですが、協働は交通だけではなく、福祉から、教育から、行政全般にかかわってきますので、そういったメニューから協働を議論するのはちょっと乱暴ではないのかなと感じました。むしろ、協働の視点に立ってユニバーサル化をどう進めたらいいのかという観点なのかなと。発表者の方も個々の事例をとらえつつ協働をどうしていったらいいか、協働をどう取り入れて政策を組み立てたらいいのかとおっしゃっていましたが、その辺を含めて今後とも期待したいと思っています。 それから、「ヒヤリハットマップの作成について」。歩行者、自転車、車など、いろいろな視点から、さらには動的な視点も加えられていましたが、危険個所を分析していくことは非常に有効かつ必要なことと思います。インターネットの活用も非常に素晴らしいアイディアですし、いかに拡大していくかというのが大きなポイントになってくると思います。 そうして得られた基礎データは、単にマップとして見せていくだけではなく、いろいろな対策に活用することを今後とも研究していただければ、我々としても非常にうれしく、期待しているところです。個々の調査研究に対する意見(その2)・道路交通情報の一元化といった大きな課題があるものの、こうした情報提供がもたらすドライバーの挙動変化は、大いに関心のあるところである。新技術の活用、国レベルでの新たな施策展開、豊田市が先駆的に取り組んできたインフラを活用する先進的な施策提案である。道路交通所要時間等情報提供システムの開発の試み・道路管理上の問題をどう克服できるかが課題・行政と連携し引き続き検討をお願いしたい・繰り返し効果による速度低減効果の悪化、影響等も検討しておく必要道路の機能分担が基本であるが、現状の道路事情においては、暫定施策として、その速度低減効果は確認されているが、一般道での導入実績はほとんど無い。住宅地の交通安全対策に関する検討・せっかく導入したシステムが使える、使ってもらえるシステムへとどうステップアップしたらいいのか・他のシステムや施策との連携TDMは実用化が大きな課題TFPを活用した施策展開は先駆的・TFPの運用論だけでなく、まだまだそれ自体の見直し検討を必要では・・・・交通円滑化及びTDMの取り組みについて意見評価研究テーマ それから、「交通円滑化及びTDMの取り組みについて」。豊田市ではTDMに以前から取り組んでいますが、いかに実用化していくかが大きな課題です。今回のTFPを活用した施策は本当に先駆的で、日本でもまだそんなにはやられていないと思います。実導入した後、当面は企業を中心に使ってもらう仕組みを考えていこうという動きになっていますが、TFPの運用面だけではなく、それ自体を見直す必要があるのではないかと思っています。 せっかく導入しましたシステムですから、使えるシステム、使ってもらえるシステムにステップアップさせてほしいと思います。それから、この仕組みをエコポイントとか、他の仕組みと連携させることで、もっと大きな効果を出していくことができるのではないか、そんなことも考えていただければと思います。 それから、「住宅地の交通安全対策に関する検討」、大きくはハンプというところでした。道路の機能分化がうまくいけば、そんな必要もないわけですが、そこまでいっていない豊田市の道路事情における暫定施策として、速度低減効果が実験の中で十分認識されてきたと思っています。 ただ、一般道でこれを導入するまでには、まだい

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