平成19年度 研究成果報告会開催記録
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53司会:続きまして、講評に入ります。昨年と一昨年は、研究者の代表としまして、原田研究企画委員長に講評していただいたんですが、今年度は少し形を変えまして、実務者の側、研究者側、それぞれの立場からご講評をいただきたいと思います。 まず、最初は実務者の代表と言いますが、直接業務でお世話になっています豊田市都市整備部専門監兼交通政策課長の加藤泰様にお願いいたします。よろしくお願いします。加藤泰(豊田市都市整備部専門監兼交通政策課長) 研究成果の講評交通政策課加藤泰豊田市交通政策課の加藤と申します。日ごろは豊田市の交通問題でいろいろお世話になっております。また、研究所の皆さんにおかれましても、私どもと連携して取り組みをしていただいていること、まず御礼申し上げます。 今日は6人の研究者の方から研究発表がありましたが、10分という短い発表時間で大変であったと思います。聞いている我々も、十分な理解ができたかというと、ちょっと判断に迷うところもございますが、パワーポイントの資料等を見ながら、豊田市の交通施策を推進している立場からまとめた意見を交えて講評させていただきます。 今回は、国や豊田市からの受託業務をテーマとした研究発表が主体であったかと思います。したがって、自分のこととも思っているわけですが、この豊田都市交通研究所として独自に補足した点、あるいは、サポートした点を少し強調してご説明いただけると分かりやすかったかと思います。さらに、それを豊田都市交通研究所として、研究者としてどう研究していくのかというところを示されるとアピールできたのではないかと思います。そこら辺がないと、単に一過性の研究発表にもなりかねないと思っています。 そのために何が必要かということを、その下に記載しました。調査研究の目的と意義を最初に明確化しておく必要があると思いますし、調査研究の全体の枠組み、全体を通してどうしていくかというところを示し、それを通して今回はこの部分を調査研究しました、そして、今後どうしていきたいと、その辺の過程を示していただけると分かりやすかったと個人的には感じています。 個々の研究に対する意見ということで、次の表にまとめてみました。個々の調査研究に対する意見(その1)・インターネットを活用して得られた基礎データをヒヤリハットマップだけでなく、交通安全対策にいろんな面で活用することを調査研究してほしい危険箇所をいろんな視点(歩行者、自転車、車など)から見て分析することは非常に有効かつ必要なこと・そのためのインターネット活用のアイデアはすばらしいヒヤリハットマップの作成について・協働の視点に立ったユニバーサル化の展開方策としたほうが適切では協働による行政施策の展開は今後の大きな課題・協働は共働の視点で・1施策(ユニバーサル化)で「共働のあり方」を議論できるか協働で交通まちづくりを推進する過程・社会資本として同評価していくのか・広域的にどう検討していくのか(プラン作りだけでなく、対策を進める上でも広域連携が必要となる)公共交通を議論するうえでの論点はすばらしい・社会資本として・交通行動に着目し、広域的な観点からの検討(鉄道、基幹バスなど)地方都市の公共交通計画の方向性意見評価研究テーマ まず、「地方都市の公共交通計画の方向性」について。公共交通を議論する上で、この論点は素晴らしいと思います。豊田市はまさにそういう考え方に立って進めているところです。バスを収益性だけから議論するのではなくて、道路などの社会資本と同じようにとらえようという観点。それから、交通行

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