平成19年度 研究成果報告会開催記録
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29調査対象路線の概要愛知県豊田市内の市道を対象上下方向で約6000台/日の交通量あんしん歩行エリア内に位置平成14年7月にもともとあった中央線を抹消し路側帯を拡幅する施策を行った路線以前よりも交通事故は減ったものの、交通量と速度は低下しておらず、通学路でもあるため、一層の安全対策が求められる路線調査対象路線の概要図1 実験対象路線 調査対象路線の概要自転車に乗っていてヒヤリとした歩いていてヒヤリとした■●挙母小学校4年生の夏休みの宿題から作成 昨年、豊田市内の、1日に上下合わせて6,000台ぐらいの車が通るような道で、社会実験をやっています。場所は、梅坪駅から豊田の中心市街地のほうへ走っていく霊岩寺の脇の道路です。皆さんもよく抜け道で使っていらっしゃるのではないかと思います。ここへハンプを置いています。中央線を抹消したことで大型車が少なくなり、以前より3割ぐらい事故が減っていますが、交通量はどうしても減らず、速度も落ちません。先ほどのヒヤリマップでもかなり指摘されていまして、まだ安全とは言えないということです。設置したハンプ断面イメージ断面イメージB:高さ5cm、長さ1.2m、断面が台形のハンプA:高さ10cm、長さ4m、断面がサイン曲線のハンプ5cm1.2m10cm4m 設置したハンプです。メーカーの工場でつくって設置するタイプで、ゴム製のものが2種類出ています。1つは長さが4メートル、高さ10センチのサイン曲線のハンプで、もう1つは高さ5センチの台形ハンプです。こういうものを使って実験しました。サイン曲線のハンプはこういうもので、自動車が乗り越えるときに速度を落としながら走っていきます。台形のハンプは、大きさ的にはもう少し小さくて、こういうものです。やはり手前できちんと車が止まって走っていきます。ハンプ設置による交通量等の変化24.441.223.241.9平均速度(km/h)221951979719831225231週間走行交通量実験中事前実験中事前北→南方向南→北方向 ハンプを設置すると、速度が平均41キロから23~24キロに落ちました。これはどういうことか。このグラフはお手元にはありませんが、何キロで走っている車に歩行者が跳ねられると何%の確率で死亡するかを表したものです。もともとの41キロですと、18%ぐらいの確率で歩行者は死亡します。それが24キロに落ちると、4%死亡率が減ります。スピードが単純に20キロ、15キロ減ったというだけではなく、安全上、かなりよくなったことを意味
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