平成19年度 研究成果報告会開催記録
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-11 -秋山由和(トヨタ自動車株式会社IT・ITS企画部技術室長) 安全運転支援システムのための安全運転支援システムのためのインフラ協調システムインフラ協調システム2007年10月1日(月)トヨタ自動車株式会社秋山由和秋山:ご紹介いただきましたトヨタ自動車の秋山でございます。「安全運転支援システムのためのインフラ協調システム」という題でご報告いたします。 私どもは今、交通事故を削減するためのインフラ協調システムに取り組み、その導入に向けて豊田市で実験を始めています。本日はその部分を含めてご説明させていただきます。“ゼロナイズ”ネガティブインパクトの最小化,そしてゼロへ環境負荷事故渋滞持続可能なモビリティ社会の実現に向けて交通事故削減のために交通事故削減のために※「ゼロナイズ」とは、環境への負荷、交通渋滞、交通事故などのクルマがもたらすネガティブな側面を最小化していくべく、絶えず努力を続けていくビジョン・姿勢を象徴する言葉です。※ これまで車には環境負荷、事故、渋滞といった社会的なネガティブインパクトを与える部分がありました。そのネガティブインパクトを最小化して、さらにゼロヘと、絶えず努力を続けていくというのが私どもの取り組みの考え方です。交通事故死者数,死傷者数の推移(日本)車両の増加免許保有者の増加追突等による軽症の増加車両の増加免許保有者の増加追突等による軽症の増加車両安全の向上交通規制の強化インフラの整備若年層の減少交通マナーの向上車両安全の向上交通規制の強化インフラの整備若年層の減少交通マナーの向上データ出所:平成15年度中の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取り締まり状況について警察庁交通局参考)自動車保有台数データ出所:(財)自動車検査登録協力会02,0004,0006,0008,00010,00012,00014,00016,00018,0001960196519701975198019851990199520002005死亡者数の推移0204060801001201401960196519701975198019851990199520002005死傷者数の推移人万人0200004000060000800001960196519701975198019851990199520002005千台6,352人110万人78,992千台200620062006 データに示したように、交通事故死者数は年々減少し、6,000人強にまで改善されています。ただ、中央のグラフにありますように、死傷者数はまだ増加しています。この背景には、自動車の保有台数が増加していることと、ここに示した通り追突等による軽症の増加があります。つまり死者は減ってきているものの、死傷者数はまだ増加しているというのが実態です。 こうした状況に対して、事故が発生する前の予防安全と事故が発生したときの衝突安全という大きく2つの視点に分けて対策をとってきています。衝突安全の関係では、エアバッグや、ボディ構造の最適化、予防安全の関係では、ABS(Anti-Lock Brake

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