平成18年度 研究成果報告会開催記録
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--65司会:当研究所の研究企画委員長で、東京大学大学院教授の原田昇先生にご講評をお願いしたいと思います。原田先生よろしくお願いします。原田昇(豊田都市交通研究所・研究企画委員会委員長、東京大学大学院教授) 第2部第2部研究員の報告研究員の報告①豊田市民の交通問題意識田中智麻②事故データを基本とした交通安全対策増岡義弘③企業TDM事例調査瀬尾和寛④通勤者を対象としたモビリティマネジメント「チャレンジECO通勤」の概要と評価山﨑基浩今、ご紹介にあずかりました原田でございます。田中さんの研究発表については、ここのスクリーンに表示しているとおりです。①①豊田市民の交通問題意識豊田市民の交通問題意識田中智麻田中智麻市民意識を捉えて持続可能な交通まちづくりを考える仕組みを構築。・「客観的」に捉える傾向車利用者もその利点と欠点を理解している公共交通整備には自己負担が必要と理解?・都心ビジョンの構築、公共交通地区検討会など、交通まちづくりを進める活動に期待持続可能な交通まちづくりを考える仕組みを創出したいということです。豊田市民は交通問題を客観的にとらえる傾向があると評価しています。何を根拠に豊田市民の方が客観的にとらえる傾向があると言っているか、今日の発表だけでは十分に理解できませんでしたが、車利用者は車の利点と欠点を理解しているとか、公共交通整備を本当にやろうとすると、自分たちで整備費用を負担しないといけないということを理解しているのか、あるいは、していないのか、そういうことなのかなと思って聞いていました。大事なこと大事なことは・・・は・・・•情報ギャップを埋める努力、工夫地域知(住民、NPO、企業)専門知(大学、研究機関)実務知(行政、コンサルタント)ギャップ 都心ビジョンの構築、公共交通地区検討会など、交通安全の活動を進め、その活動の中でどのようにして協働の仕組みが確立できるか。あるいは、情報のギャップが埋まるのかという問題があります。これはわれわれも課題を整理していることですが、大学の研究者は研究者としての専門的な知識はある。しかし、実際に実験を企画すると、行政の方やコンサルタントがいないと全く何もできない。さらに、本当に地元に最適な交通安全活動を計画しようとすると、地域の智恵というか、住民や皆さんの情報がないので計画ができない。この情報のギャップを埋めるために、先ほどのビジョンの構築を進めたり、公共交通地区検討会をやっていくんだという意気込みで活動を進めていただくことを、これからも期待しています。次に、増岡さんの事故データの分析です。②事故データを基本とした②事故データを基本とした交通安全対策交通安全対策増岡増岡義弘義弘事故データの実態分析として重要GIS処理により、空間的分析が可能(2002,03,04)ヒヤリ地点情報の提供も可能(2006)課題に同感継続的に収集する仕組み⇒有効性を提示[個人情報保護、犯罪情報の取り扱い]事故要因を推測する⇒Probe car/Camera交通事故ワーストワン⇒自覚を持って運転事故データを継続的に収集する仕組みを確立するためには、個人情報保護と犯罪情報の扱いなど、

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