平成18年度 研究成果報告会開催記録
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--60願いしているんですが、なかなかそういうわけにもいかないということで、今、岐路に立っています。河野:先ほど、Webを使ったTDMで、CO2の状況を個人に知らせるという話や、ヒヤリハットの情報をインターネット上の地図で落としているという話がありました。田中さんは意識調査ということでフォーカスインタビューまでやられています。それぞれが母集団というか、持っているわけです。私は市民の意見をインターネット上で集めて解析したいと思っているわけですが、それをうまい具合に研究所のノウハウを使って、例えばITS情報センターで展開されるとか。そして、それを行政に提供するとか、市民もいつでも見られるとか。そういう形のインフラ、私の言葉で言うとプラットフォームができればすごいことになるという感想を持ちました。質問:今、4人が説明されましたが、最初の女性の方を中心にもう一度説明してほしいんですが。今の4人の方はそれぞれ研究の様子を話されたと思いますが、全部自動車の関係だけです。歩く人、歩行についての調査はしてないんですか。 市内の歩道のパーセンテージに対して、市内を歩く人のパーセンテージはどれぐらいなのか。歩道が悪いから歩かないのか、歩かないから歩道ができないのか。道路を広げて渋滞を解消しようとすると、またそこに車が集まってしまう。結局、豊田市は「公共交通を」と口では言いながら、実質は考えていないと思います。そういうふうにとれます。例えばバスレーンを真剣に考えていただけたら、一般の方がもっと利用するのではないかと思っています。その点についての調査はいかがでしょうか。お願いします。安藤研究主席:私からお答えいたします。ご指摘のとおり、今日は自動車交通を中心に報告させていただきましたが、研究所としては、車のみならず、公共交通はじめ自転車の交通問題、歩行者の交通問題など、いろいろな視点から取り組んでいます。昨年も「歩」というタイトルで交通まちづくり市民交流サロンを開催し、徒歩を中心に豊田市の交通課題を取り上げています。そして、豊田市さんからの受託とも絡みますが、ただいまレンタルサイクルの社会実験をやっています。自転車を生かした交通まちづくりの検討もスタートしようとしています。一方、徒歩に関しても、今年度、交通安全に絡んできますが、地域コミュニティ道路というんでしょうか、安心歩行エリアに関する社会実験も予定しています。このように、いろいろな方のニーズを満たす形でさまざまな課題の研究を進めています。質問:山﨑さんの発表は関連がよく分かる興味深いものでした。モビリティマネジメント、あるいは、企業への働きかけを今後、進めていく中では、田中さんのご発表にあったような公共交通の問題についての対策が大きな課題なのかなという印象を受けました。 BMWの事例紹介にあったような自動車の相乗り、従来から言われているカープールやカーシェアリングは、日本的な文化にはなじまず定着しにくいと思うんですが、豊田市として交通まちづくりを考えていくのであれば将来的には実現性が高いかなという印象を受けました。今までにそういう取り組みがなされているのか、あるいは、なされていないのであれば、今後の可能性があるのかという点をお聞きしたいんですが。山﨑:山﨑でございます。カープールについては、市の職員の方を対象に、支所に車を置いて、そこか
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